マンダリンオレンジ in hatenablog

esujiがアニメ・漫画について書くブログ。はてなダイアリーから引っ越してきました

2番目に遅い『ゆゆ式』1話感想─アニメの出来を死ぬ程心配していた原作厨の目線から─

2話の放送前日なので、リリースとしてはかなり遅いけど、
なんとかFavさんよりは早いだろうからこんなタイトルに。

さて、待ちに待った本放送でした。
1話全体を通して、原作への愛が感じられたので、
できるだけ拾いながら、感想も書いていきたいと思います。
なお、4P25にも登場した某t氏やら色んな方の意見も取り入れてたりします。ご了承下さい。

アバン

わずか3分のアバンですが、作品全体を印象付ける上で重要なパートです。(cf.けいおん!!

・ファーストカットの唯ちゃんの制服。

t氏「アニメはファーストカットで9割決まる。制服を映したのは、かおり監督の女子高生という存在への意識の高さ。また、映画論的に言うと、ファーストカットのモチーフが作品全体のモチーフになることが多い。その意味でも特に重要」
結ばれてないタイがこれから始まる女子高生ライフを表す感じで良かったですね。
・セカンドカットの枕と本。

作中というより扉絵なんかで寝たり読んだりしてる場面が多いのでそこも表してる? 低反発まくらなのは原作通りですね。
・サードカット、ノートPCと化粧品。

t氏「PCは情報処理部への伏線。化粧品は高校生になったからこその身だしなみを表現している」
化粧品といっても、ブラシだったりハンドクリームだったり(制汗スプレー(?)、リップクリーム、卓上鏡、ポーチ、キープ(ケープ?)、ウェットシート)基本的なものですね。でも確かに示唆的ではある。ワックスはアリミノかしら。PCについては保留
・次のカット、背伸びをしている唯ちゃん。

t氏「高校生になることとに関連しての「背伸び」。初監督を務めるかおりさん自身の象徴として使っているのかも」
それはすごい読みですなあ。足フェチ要素だけでなく心情を読み取ればたしかにそう思えます。
・へそ出しでスカートのチャックを上げるカット。
サービスなんだろうけどあまりエロさを感じない気も。光の入り方がイカス。
・部屋全体を映す俯瞰(上から)のカット。

t氏「やらなくてもいいんだけど◯◯◯(なにか論拠があった気がしたけど失念)」
3人がよく集う場所なので、位置関係を見せておくのが重要だと判断したのでは。ゆずこ、縁さん用にクッションが常設されてるのがにくいですね。位置が大きくズレてる黄色のがゆずこっぽいけど、OPでは黄色が縁、緑がゆずこなんだよなあ。光の処理で、PC机上の鏡が光を反射してるのがニクい。というか、全体的にやりすぎだろってくらい光演出は考えられてる。
・ドアに手をかけてからの動きや表情が秀逸。光りあふれるドアを開けると、空から空へつないでゆずこの場面へ。

ゆずこの場面。
・遠景を原作から追加。銀杏を模した形のガードレールから舞台が東京であることを示唆(ただし、他地域を示すものも多い)。
・小道具としてカバンにネコのマスコットやオレンジ色のベスパLX(これはスタッフの物体配置術とでも呼ぶ。後のオレンジ色のiPod(?)とも対比か)。動きや表情はやっぱり素晴らしい。さらにネコはMX放送時の後番組でもあるゴルゴ13の内容にも繋がっていたという事実。一体、これは何を意味するのか。
・「ね! こ」時のゆずこの目が肉球の形のハイライトになってるのも注目ですね(原作通りといえばそうですが)。
・心の中のセリフ「鼻の頭がかゆい・・・」の時に最後に通るお団子ヘアーのモブさんが可愛い(個人の感想です)。

・再度、空繋ぎで縁さんの場面へ。

縁さんの場面。
・最初のセリフは「ってきまぁーす」と表記されるのが正しいそう。
「あえて「い」を消すことによって、縁感が増している!」(by茶菓山しん太先生、『ゆゆ式』アフレコ現場レポートより)
・ついに日向家の全貌というかお金持ち具合が明らかになる。実際大きい。それでいて、お母さんから毎日お弁当を持たされる縁さんの愛され具合といったらないですね。購買に行かない描写からも1話でそれが読み取れる構造になってるのはすごいなあと思いました。

・次の歩いている縁さんの頭の上を映すシーン。

t氏「頭の上に空白があるのはフラフラ歩いていることを表すための表現ですね。そこから次カットで下から上へのパン、そして足のカットにいくのはうまい」
なにをどう演技させたいかの違いなんだと思いますけど、僕は某女の子の脚をよく描いていたアニメよりも、このくらいの演技の方が好きですね(個人の感想です)
・ホモォ的な生物が原作からカットされてるのは、あくまで現実に即した女の子を描いていきたいという現れなのかも。だからきっと1巻P113左のような神が出てくるネタはやらないのでは、という僕の予想。最初にあの生物を描いてしまうと、視聴者がファンタジー要素もあると誤解してしまうから削除したのかも、という意見もありましたが、個人的には女の子の身体性を描きたいというのが全体に見える1話だったので、この先もファンタジー要素も登場しない派をとりたいです。
・「よぉーし、唯ちゃんとゆずちゃんに、会いに行こーーっと♪」のカットで合ってたのは一安心。(PVと原作を比較した記事の最後を参照ください http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130408/1365428837
たまこまーけっと』程リアルではない(そう描く必要もない)ですが、奥の目のまつげもちゃんと描いていたのがいいですね。(cf.たまこまーけっと常磐みどりの横顔の立体感が素晴らしい! - アニプレッション  http://anipression.doorblog.jp/archives/51378378.html
さらに空繋ぎでOPへ。素晴らしいアバンでした。

アバンまとめ:アニメで肉付けされた部分が素晴らしいのは前述のとおり。ただ、これが1巻のカラーページの中身ほとんどそのままってのもまた驚くべきこと。1巻刊行時に作品として普遍的に繋げられるオープニングを描けていた三上小又先生もまた恐ろしい人だなあ再認識しました。
やたらと長くなってしまいましたが、アバンは気合が入っていて情報量が多かったので仕方ないですね。

OP

・曲はPVで聞きすぎたので既にノリノリで入っていけるよう調教済み。
・ゆずこ、縁さんが唯ちゃんに抱きついて照れり照れりするのもお約束というか、一番シンプルな人間関係の表現だからOPの一番最初にきているのかもしれない(てきとー)
・今更なんだけど、タイトルロゴの文字以外の部分が謎。笑ってるイメージのモチーフがくっついてる? デザイナーさんから挙がってきたものから楽しそうなもので決めたらしいがよくわからんです。でも悪くはないからまた不思議。
・ゆずこの水たまりジャンプは2巻P51の扉絵から。ちょっと着地をミスしそうになってる演技が細かい。傘は赤味が強いオレンジ色。





(原作のカットを知っていると脳内補完できる動きですが、アニメだけで見ると分かりづらいかも)
・振り向き唯ちゃん。振り向くというのは事前に振り向くきっかけがあったからでな・・・というのは4P25の2日目 「0コマ目の想像力」 (http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130219/1361284397)で既にやってますね
・春夏秋冬を同じ通学路のカットで描く。1年を通してーとか、戻らない青春のーとかって言葉が浮かんできてなぜかぐっとくる
・お母さん 、ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!!
・サブ3人 よく見ると胸囲の格差が驚異的

・6人で並んで歩く 靴下の色がそれぞれ違うので色指定がちゃんとあるのだろうって@uasiさんが言ってた!
・雑誌表紙や扉絵の4連続







(左上から、2011年3月号きらら表紙、2013年1月号きらら表紙、原作2巻P93、原作3巻P69)
・メガネゆずこ(フレーム無しver)と情報処理部的
・日常的なシーンだけど、しっかり動かすのを見せてくるぅ、たまらんですな。
・唯ちゃんの部屋を俯瞰で。しっかり動かす&キャラクターの配置をしっかり見せてくる。(ゆずこがふざけて、唯ちゃんが怒り、縁さんが笑っている)

・からの、寝てしまった2人を「しょうがないな」と見つめる唯ちゃん。

水着回はよ!(多分、3話です) 2年生に成長した唯ちゃんの水着回はよはよ!!
・焼き芋とネコと唯ちゃんのホットパンツ

OPまとめ

OPで走るアニメは(ry

提供

・MX放送分 提供画面からCMへの繋がりがシームレスな感じになってる。こういう遊びもいいですね。

CM明け

・学校と桜の舞い散る描写。アバンとOPから引き継いでいる
・学校の外観と少なくとも廊下のモデルは福岡女子高等学校だと思われる
・明確に入学式を描くというのも原作にはないのだけれど、話全体を見渡すためにアニメでは必要か
・3人の歩くシーンはこれでまとめた歩き方が使われてますねえ。コマ送りしててよかった。(http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130403/1365001127
[:]
・「自分がどこのクラスなのかは事前に文書で送られてくるのでは?」 それは言わない約束です。フィクション的な盛り上げですよ。
追記:4/16 Twitterにて、自分の学校では事前の文書通知はなく、張り出しでの発表であったとの意見をいくつか頂きました。失礼しました。
・抱きつくアレ
・ここまで桜の舞い散る描写
・あからさまに光で隠される高校名。光さん仕事しすぎ。

・あいちんと並ぶ唯ちゃん。後の伏線である。
・祝辞「・・・心から歓迎いたします」に対して唯ちゃんの姿勢を正す演技。キャラクターと対比してあまりピンと来ないような気もする。

・次カットでは、身を乗り出して聞いているゆずこ(実はまじめ)とあくびをしている縁さんの対比。これはキャラクター通りでナイスなカット。あと、胸が大きめのメガネっ娘さんがくつろぎすぎ。

・渡り廊下。ちゃんとプリントに目を通す真面目さの演技を継続。
・縁「パッ! と目を開けたら」に対して原作での「お前だとあんまりパッって開いてる感じしないな?」を削除。んまあ、絵と合わないですし、というかそれは原作からそんな気がするのですが。
・フリをスルーされて、夢の話から宝くじの話へ。繋がりはちょっと強引。ただし、原作もこの辺はゲスト原稿でブツ切りのネタが続くので致し方ない部分のほうが多いかしら。
・一歩戻ってのツッコミ。お金に対しては厳しいんです、この頃の唯ちゃんは。
・階段に部活の勧誘ポスターが張ってあるって危ないのでは、というツッコミと、3人が階段を上がった先にさっき見たはずの美術部のポスターがまたあるのはループ構造? というツッコミ。
・情報処理部 謎の多い部活。
・歩くカット コマ送りしたやつが(ry
・ツッコミを入れる前に立ち止まる唯ちゃん。このへんの細かい動きが本当に練られてる印象。
・パァンするやつ すっと見れるので、原作での感じが上手く出てるといっていいのかもしれない(個人の感想です)
・へそで応える アニメのへそ推しは、フェティッシュというよりも、視聴者が作品に慣れるまでに繋ぎとめておくためのギミックのような気がする。ということを今さらここに書く。

・オレンジ色のiPod nano(第4,5世代)。アバンのベスパ、OPの傘に続くゆずこさんのオレンジ。原作での柱ネタ「好きな色は?」の答えが「オレンジ・緑」であるところから合わせてきてるんでしょうな。

・被せ気味にツッコミを入れるナイスな本屋さん。再登場が望まれる。

・「カール・ゴッチ」 プロレスネタ
・「お餅・・・食べたーい」「おおう、ルールブレイカー」 原作でもあるやりとりだが、現在の会話のルールとそれを壊して(崩して)発展させていく本作の特性を表すためには必要なやりとり。原作同様に1話でやるというのが重要なのである。
・宝くじへの夢を持てないほどお金に厳しい唯ちゃんが2人のために団子を買ってあげるという、3人の関係性が見えるエピソードだって補足は一応しておこう
・座って食べるシーン t氏「枠の所にモヤのような効果がかかってますね。これは外という公共の場所だけど、3人のための空間であるという主張ですね」よう見てまんな。

・「冷コーあります」 アイスコーヒーの呼び方が関西圏。今までのガードレールが東京、学校が福岡という情報との不一致が興味深い。今作は個人的に「どこにでもいる女の子」を描いているものであって、聖地なんかの色付けがされると嫌だなあと思っていたのですが、逆に色んな所を混ぜることでどこなのか断定しないメソッドにも思えて来ました。作画コスト上は実際あるものを使うのが楽なので当たっているとすれば上手いなあと。
・縁さんの団子の1玉を一口で食べられていない描写が上手すぎる
・唯ちゃんはまた戦国ものっぽい本を買っている


(原作3巻P25より、『のぼうの城』を読む唯ちゃん)
・次カット、買った本を確認したはいいものの、ゆずこ達と一緒だから後で読もうと袋にしまう。それを見つめるゆずこの横顔がまた素晴らしくいやらしい。

・ほっぺにチュー、おっぱいもませての時もしっかり枠のモヤ効果で3人の世界を演出

・このへんから縁さんの黒タイツがたまに消失する。BDでは(ry

・PV比較にも書いたけど、原作に比べて横幅があるので縁さんのリアクションもカバーできているという構図。素晴らしいです。
・ぺろってのところで歩きを止めて見入る男性4人の描写。アニメで追加された奥の歩いて行く女性は注目しながらも足を止めないのが1話最大のポイントと言っても過言ではないですね。つまりは、男性視点では物珍しいことでも、女性にとっては普通のスキンシップだと認識している(と、かおり監督が認識している)ことの象徴です。いやはや素晴らしい描写です。t氏「きっとこの女性(OLさん?)は女子校出身なんですよ。かおり監督自身と思ってもいいかもしれません」根拠はないんでしょうけど、そう聞くとそうとしか思えなくなる不思議。男性の視点が出てくるのは原作だとここだけですが、アニメでどうなるのかは注目しておきたいところです。

・川沿いの景色は国分台(千葉)だとか。本当にバラバラですね。
・ゆずこの指をぐにっとしてる時にジト目気味になる唯ちゃん、素敵。
・死刑(がきデカ
・おさげのせは前から、「人の髪であそぶな!」というツッコミは後ろからのカット。そして前からに戻って「こいつらカワイすぎるだろっ!」 原作は全部前からのカットをこう分けてくるんだなあ。4コマ形式ではコマが足りなくてカメラワークを切り返せないでしょうから、アニメーションの勝利ですね。すばらすばらすばら。

CM明け

・再度の空繋ぎから学校へ
・クローザー(リリーフ、ストッパー)への天然ボケからゆずこと唯ちゃんが「天然だ!!」「そっとしておこう・・・」を心のなかでそれぞれ考えて、吹き出し外セリフで縁さんへの現実の対処とする場面。原作とアニメとでこういう違いで描かれるんだなーというメモ。
・お母さんの歳と、中の人の歳を比較するのは絶対に許されないんDA!
・あからさまに隠されるクラスプレート。光さん仕事しすぎ(2回目)。

・お母さんの肉付きが3人と違うふうに描かれているってヒグチさんが言ってた!(http://twitter.com/yokoline/status/323463642379067392
・「出そうと思って・・・」の前の「ふぅん・・」ってのがすごく良かった(個人の感想です)
・「ストーンコールド」 プロレスネタ・再。原作的にはもう出ないプロレスネタだけど、プロレスファンがこれを期待してみてくれるなら黙っとこ。
・クネクネゆずこ よく動いていて可愛い
・原作でははっきりしていなかった売店の存在が明らかになった瞬間。普段はコンビニまで行かずに、ここで買ってるんですね。
・縁さんのお弁当 購買に行かない描写を入れることで、お弁当を持たされていることをアピール
・ゆずこの買った牛乳 色々とネタが仕込まれてるって@uasiさんが言ってた!(ニコ動レベルだと解像度低くて分かんないかも)
・カレーパンの袋を開けた時の跳ね上がりも細かい
・「じゃあ、ソース有りと・・・」とゆずこに聞く前に、きちんと口の中の物を飲み込む縁さんマジお嬢様
・マジカルネタをしながら部活を紹介。陸上、テニス、バレーボール、美術、茶道。長谷川さんのバド部はなくていいのん?
・廊下からの空描写。まだ繋がってますよー。
・お母さんを見つけての一人称視点。いきなりだからおおっとなるけど良い感じ(個人の感想です)。
・マウスを「忘れ物」というお母さん。原作通りにやるとアレな描写があるんですが、それを回避するよという原作組への説明だとしたら、すごく上手い逃げ方だなあw 最低限の描写で「じゃあ、そういうことで」と押し付けてくる感じ。
・お母さんは取っ手の右上あたりに鍵をかけようとしていたけど、この扉に鍵穴が見当たらない件。きっとBDでは(ry
・扉を開けたところでの音楽の入りがいいですね(個人の感想)
・液晶をみょんみょんしてるところの指先の作画がすごく好きです。

・カバンを3つ並べたカット こういうカバンを使った演出、けいおん!でもありましたね、そうですね、すごいですね、やりましたね。見学のために入ったんだけど、荷物を置いて長居する(帰属を表す)描写でしょうね、この段階では。

・SM診断の件 テンポと作画と色々といいですね。縁さんの暴走も描ける貴重なエピソード。
・マウスを握る手の描写がしっかりしている
・今までの空繋ぎから「いい天気だね」と繋いで「太陽」をテーマにした情報処理部の活動へ
・くしゃみ可愛い(個人の感想)
・原作ではこの前に「マヨネーズとケチャップのどちらが強いか」という対決を縁とゆずこがしていて、その流れでの「それかケチャップ。同じ赤だし」に繋がるのですが、アニメではなかったために唐突なだけのセリフになってしまいました。また、2年生進級時にも言及があるはずの場面なので、一応重要といえば重要な変更点。とはいえ、アニメ1話から「手の平にプリプリーと出したときの絵的なヤバさ」でマヨネーズとケチャップを戦わせるわけにもいかないので、苦渋の選択か。
・HooYA! 検索
・唯ちゃんの「おおっ!」は驚きではなくて、原作的には「多っ!!」というツッコミ。でもアニメだと前者にしか聞こえない感
・太陽系の縁さんごっつエロい。胸のシルエットがはっきりしてるのが個人的なツボですが、股間がままばゆく光るのも良いという意見もある(要検証)(あえてキャプ画は載せない)
・ここも原作ではコマ的に狭いけど、アニメでは余裕の構図。ワンカットで2コマ分を繋いでいる。

・「ホントよく届くよな・・・エライね、太陽」までのセリフは原作ではストーブの絵を出して繋いでいるところ。アニメでは俯瞰のカット+上手くキャラクターを動かすことで画を保たせている。カットを切り替えて、また俯瞰に戻る。アニメは面白いカメラワークしますねえ。

マウンダー極小期 読み方は「きょくしょうき」みたいなんですがそれは・・・。
・「コスモを燃やす」 先の「死刑」と合わせると、縁さんは古いネタを入れ込まれていることが分かるだろう? 親戚のおっちゃんたちに可愛がられるせいなんだろうけど、その描写はまた後で。多分年明けくらいの話で。
・原作では突然「しゅーりょー」を告げる縁さんだが、アニメではそこに間を持たせて、彼女の中にあった思考について思いを巡らすことができる。
・情報処理部にある緑色のペンスタンド。EDにも出てくるし、きらら4月号に設定が載ってるし、何か重要な役割があるのかしら。

・しつこくも美しい歩く描写。3回目かしら。

・出っ張りに躓いて、へなへなと座り落ちるゆずこ可愛い(個人の感想)

・原作と違って縁さんの表情も入れられる構図

・照れてクネクネするゆずこ超可愛い(個人の感想)
・最後に「わ」を入れたの天才。2京点あげるわ。
・そして最後に空繋ぎ。晴天を誉めるのに夕暮れを待ったかのようなこの演出はいいですね。

ED

・頭身の低いキャラが本編を踏襲した歩き方で進んでいく。原作に慣れているとこのくらいの頭身の方が親しめる感じはある。
・本編に出てきたファクターが流れてくる演出。キャラがそれに反応したりして細かいなあと思いつつ、これ毎週変えてやっていけるのかは心配であります。
・曲も爽やかでいい曲ですね(小並感)


次回予告

・次回予告といったな、あれはウソだ。
・原作的には情報処理部の活動が毎回あるわけではないので、アニメもそうなるかという事前の読み。アニメの次回予告が原作でやってた情報処理部でのネタをやるなら、そうなっていきそう。ただ、2話はサブタイトルからして「情報処理部」なのであるでしょう。3話は夏休みに入りそうなのでないかもしれない。なんにせよ、3話くらいまでには、こういうアニメだっていう方向性を視聴者に打ち出しておいておきたいところなので、ネタのやる・やらないはしっかり考えて頂ければ、という感じです。
・夏服なので6月に突入か。さっそくフェティッシュな画ですね。

1話まとめ

総評として、ゲスト連載分のネタなのでブツ切り感の強い原作ネタをよくぞここまでまとめてくれたなあという印象。
アニメとして再構成するならもっと1話から視聴者を引き込む作りにできるはず、という指摘も最もですが、そこは原作の持つ流れの力を信じて1~3話ぐらいまではへそフェチ・足フェチの引力を利用しながら視聴者を世界観に引き込んでいくのではないかという予想です。
なんやかんやあっても、そこに愛さえあれば僕はなんでもいいんですが、アニメとしてこれからどう展開していくのか非常に楽しみです。
また、キャラクターの演技が細かすぎて見返す度に発見があります。ゆずこの好きな色(オレンジ・緑)が頻繁に出てくるところから、原作での柱ネタはアニメの中の小物なんかで拾っていくのでしょうね。原作においてはキャラクター性を補完する材料として重要なところでしたが、アニメならではの表現にも期待したいところ。
でも、週一でこの熱量の記事は実際、辛いので、次回からは縮小更新でお届けしたく存じ上げます。

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過去にゆゆ式について書いた記事

続・ゆゆ式MANIAC 4P25 1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」
http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130218/1361197953

カメラワーク論とかアニメのための下準備に過ぎなかった。
あとはGyao!でやってたマスターキートンの全話放送にも大変勉強させて頂きました。



ゆゆ式について書くこともある同人誌頒布予定。
またアップデートしますが、だいたい予定通りに進んでます。

これからのポストモダンのポリアネス
http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130228/1362052374

通販在庫はあまりないので、悪しからず。

4/28の超文フリと5/5のコミティア104で頒布予定のゆゆ式ペーパーもまだまだ寄稿をお待ちしております。レギュレーションは上の記事を参照ください。

せっかくなので前回頒布したペーパーをpdfで公開します

参加者一覧
@tatunokosso:タイトルイラスト+ちょっとしたネタ絵
@twinkle_SA:初めての『きらら』読者のためのゆゆ式論第一
@tatsuzawa:『ゆゆ式』論と称する事実上の『けいおん!』『たまこまーけっと』論
@technomover:タイトル未定
@hachinohe:“ゆゆ式エロい学会”初級編
@toragiko:ゆゆ式いず文学
@ya53:「まなざしをさえぎるフキダシ ゆゆ式教室空間設計概要〜4巻62-63pから〜」
@esuji:ご挨拶他

A3 二つ折りのため、1枚目左が実質P4、右がP1で2枚目左がP2、右がP3です
http://pori.island.ac/pomo/paperc.pdf (pdf注意、4.4MB)

アニメ『ゆゆ式』のPVと原作を並べてみただけ

ゆゆ式の放送日が近づいてきてソワソワしてる私です。ごきげんよう


アニメが始まったらどうせこういう対応表を作るんだからと考えたので、

Aチャンネル アニメ・原作対応表(第6話)
http://346zakki.blog59.fc2.com/blog-entry-658.html

PVのうちからどのへんを使ってるのか検討を付けても同じだよね、ということで
分かる限りのものをピックアップしてみました。
ちなみに、ゆずこの髪の毛トーンが一部おかしいのは、スキャナの設定をちゃんとしなかったせいです。カラー&グレスケ混合はよくないですね。


元のPV


編集の手間の都合上、PVの進行通りというわけではありません。
お暇な方は眺めていただければ。
簡単な説明を付けていますが、できるだけネタバレを避けるため太字の説明
僕の嘘ですので、原作未読の方はお気をつけ下さい。




唯ちゃんのネクタイ:アニメ版のネクタイが漫画より短くなったというより、裾がへそチラするくらい短くなったのに合わせたというのが正しいのではないかと思えてきた






ぐうぅ:カット分けされている場面。次のカットでの縁さんのポーズが気になる





チョッパーゆずこ:チョッパーばっか、もうええて





そそのかされて、夏:原作とほぼ変わらないので特にコメントなし。幅が広いので構図に余裕が持ててる?









DIVE TO クッション:意外と枚数を使っている印象。






死刑:お母さん先生から縁さんに受け継がれし奥技のポーズ。相手は死ぬ







おさげ暮らしのオマエッティー:ここに原作通りのセリフが入ると思うとニヤニヤが止まらないです






お泊り会の企み:「ちょっとやめてよー」「当たり引いたー」「行くぞ小僧!」 殴られました(実際殴られる)





僕のお母さんです:筆者錯乱





あいちん:お雑煮に七味を入れるか入れないかでケンカして家を飛び出した母を探して本屋まできたあいちん。さりげなく逆構図ですね。





ぺろって:構図に余裕ができたせいか、縁さんのリアクションまでワンカットで網羅できるようになっている模様。アニメずるい。





素敵な夜に:よく見ると可愛い構図ですね。あと、こういう手の動きって3枚は普通なのかしらと素人目線で考えた。





あご乗せゆずこ:PVだとそうは見えないけど、原作だと縁さんがいなくて、ゆずこと唯ちゃんで話している場面(このシーンを見つけにくかった言い訳)





夏休みジャイ:ぬるっと動いてる気がするのと、やっぱり構図に余裕があるなーと。






プールジャイ:プール回はよ





ね、こ:ゆずこのキラキラ目シリーズは色んなパターンがあるらしいので要注目





あたー:逆構図





よぉーし:唯ちゃんとゆずちゃんに、会いに行こーーっと♪


というところで『ゆゆ式』始まりますよ―と。
実にワクワクさせてくれるPVでした。


放送時間はこちらからチェック!

アニメ『ゆゆ式』公式サイト オンエア情報
http://www.yuyushiki.net/contents/hp0002/index00020000.html

ネタバレを含むおまけ

ちょっとしたネタバレがありますので気になる方はお気をつけて。
アニメオリジナルの場面として僕の中で話題になった自販機前のシーン。






おそらく唯ちゃんから電話が来て、「はーい」とゆずこ&縁さんが返事をして
ジュースを放り投げて走り去っていくという、PV最大の見せ場。
これってきっと2人が帰るのを渋ってた回、

このコマから繋がってるんだろうなあという予言。


それと、物を投げるといえば下のシーン。

投げる方向が逆なのは、4コマ漫画とアニメの時間の流れの違いだとして、
投げる・受け取る人物が入れ替わっているのも何か意図があるのかしらんと妄想しています。


進行を考える

ゆゆ式1巻はP61から夏服になってますので、ここが作中の6月に当たるかと思われます。
PV中で既に夏服の時節のシーンが見られますので、出てきたのがアニメでの1〜3話あたりの話だとするとけっこう進行が早い気がします。とはいえ、3巻の半ばまで進まないと岡野と長谷川を絡ませられないので兼ね合いも難しい気がします。(3人とお母さん、あいちんがいれば十分回せるとか言わない!)

1クール12話やるとすると、2年生の1ループ目が終わるあたりまでいくんでしょうか。それだと4巻の1/4くらいまで使っちゃうけど大丈夫かいねとかいう余計な心配でした。

アニメ『ゆゆ式』PVの歩き方をコマ送りしてみた

春うららかにアニメ『ゆゆ式』のことで頭がいっぱいな私です。ごきげんよう

ACE2013にて公開されたPVがあまりにも素晴らしかったので、
原作場面と比較してやるぜと意気込んでます。

その途中で、PVをコマ送りにして見ていたら最初の歩くカットが凄かったのですよ。
具体的には動きが多くて、3人それぞれの歩き方がバラバラだっていうことなんですが
PVで見ると高速コマ送りのようになってしまっていてもったいないと感じたので、ここで紹介します。

唯ちゃんの歩き方







普通の歩き方のような気がします。
足を上げる高さってこんなものだっけというレベルの感想しか出てこないので
詳細は詳しい人に任せましょう。

ゆずこの歩き方







一気に足を高く振り上げてから下ろしていくを繰り返すような歩き方ですね。
ゆずこらしさが滲みでている動きでたまらんです。

縁さんの歩き方








唯ちゃんよりも足を上げずに気怠く歩く感じの縁さん。
これもらしさが出てる動きで素晴らしいですね。




以上、簡単にPV冒頭の歩き方をまとめてみました。
3人はいつも一緒に歩いているはずなので、歩幅は揃ってると思うのですが、
歩き方にそれぞれの癖が出ているというのは面白いですね。
作品への愛を感じます。
まあ、PVそのもので見るとよく分からないんだけどな!


次回はPVで出てきたカットと原作の場面とを比べるエントリでも書こうかと。


4/6の22時くらいからid:karimikarimiさんと
4コマ漫画について話すラジオをやった後、
ゆゆ式について僕がひたすら話す何か禍々しいものをやる予定なので
それまでには仕上げたいところです。はい。

これからのポストモダンのポリアネス(夏コミまでの予定)

参加予定のイベント

  1. 4/28 超文学フリーマーケット出店:新刊「ポストモダンの祝祭(仮)」、ZYH(雑多なゆゆ式の話)2枚目他、既刊、ZYH1枚目を頒布予定
  2. 5/5 コミティア104出店: 頒布物は同上。ただし、「祝祭」に関しては売り切れたら頒布無しの予定。
  3. 8/10 夏コミ C84 出店予定(日付は変更の可能性あり):ポストモダンのポリアネス vol.3 「続・ゆゆ式MANIAC(仮)」を頒布予定

寄稿文募集のお知らせ

上記イベント参加及び新刊発行に当たりまして、寄稿文を募集いたします。

  1. ポストモダンの祝祭(仮)」向け:4コマに関することなら文章でもイラストでも漫画でも可。だけど、本は横書き左開きの予定。文章は2千〜2万字程度、他は応相談。締め切り4/7。オンデマンドで50部のみ刷る予定。謝礼は実本+何かちょっとしたことレベル。
  2. ZYH(雑多なゆゆ式の話)2枚目向け:文章はゆゆ式に関すること何でも400〜1000字程度、他は応相談。締め切りはアニメの状況を見て4/21を仮置き。謝礼は、イベント限定ですまぬですが、当サークルの本が安く買える券。
  3. ポストモダンのポリアネス vol.3 「続・ゆゆ式MANIAC(仮)」向け(当選すればですが):ゆゆ式に関する文章及びイラスト。文章は2千〜2万字程度、他は応相談。


夏コミ分以外は、お早めに申告して頂けると助かります。


S治の寄稿予定

たつざわさんの本に寄稿予定です。
大阪文フリ(4/14)と超文フリ(4/28)にて頒布予定。
http://www.hyoron.org/

コミティア104(5/5)予定

今までのポストモダンのポリアネス

アリスブックス様にてvol.1,2の通販を行なっています。
vol.1
http://alice-books.com/item/show/1677-1
vol.2+ZYH1枚目
http://alice-books.com/item/show/1677-2

ZYH1枚目のネットプリント配布再開(3/9まで)

コミティア103で無料頒布したZYH(雑多なゆゆ式の話)のネットプリント配布を再開します。

  1. 1枚目のカラー:60516773
  2. 2枚目:58975473
  3. 1枚目モノクロ:21087912

(1と3の違いは、タツノコッソさんのイラストがカラーになってるか否かのみです)

期間:3/9まで(システムの都合上、1週間で削除されてしまうため)
入手方法:セブンイレブンのマルチコピー機にてネットプリントを選択し、番号を入力
料金:モノクロ1枚20円、カラー1枚100円がコピー機利用料としてかかります
それぞれA3サイズでプリントされます。

無料ペーパー参加者

@tatunokosso:タイトルイラスト+ちょっとしたネタ絵
@twinkle_SA:初めての『きらら』読者のためのゆゆ式論第一
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続・ゆゆ式MANIAC 4P25 最終日 「one sunny day」

1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」
2日目 「0コマ目の想像力」
3日目 「4コマ漫画に色彩が生まれる瞬間、そしてそのフィードバック」
4日目 「カバンは扇子」



・・・・・・!


最終日を迎えた。
前後不覚の状態だが、文章は書かれなければならない。

某t氏とは、やはり連絡が取れない。電話もメールもSkypeTwitterも何も返ってこない。この世界からいなくなってしまったかのように思える。
あるいは私の方が消えてしまったか。

t氏とは何度か会ったこともあるが、その実存性は今は薄っぺらなものとなっている。



ふと、こんなことを思い出す。


ブギーポップの噂が女の子の間でだけ広まっていたように、Twitter全盛の現代においてブロガーの間でのみ広がる噂がある。

突然、現れてブログのネタに助言をくれる、詰まっていた案件へのアイデアをくれる。それを元に文章を書いていくと幸せが訪れるというものだ。

「幸せってなんだろう。アフィリエイトの収入が増えるとか?」

「それは十分に幸せなことじゃないか」

教えてくれた友人とそんな話をしたことを思い出す。
今はその記憶の確かさもよく分からない。

pursing my world

Show must go on,
文章は書き続けられなくてはならない。

でももう、言うべきことはない。
薄っぺらで嘘っぱちな世界で言いたいことなんてない。
そんな時にまたあの声が聞こえてきた。



「3コマ目でパースが曲がってるのは、上手くウソをついてハッタリ効かせてますね」

4P25

(右上が1コマ目、以下、右下、左上、左下と続く)


「本当はこの世界観がウソなんだって、背景だけが気付いてる」


「気付いてるから、自分が曲がってみせることで読者にも気付かせようとしている」


「フリーハンドの背景を作者がカッコイイと思ってる?*1
 そんな口先の言葉よりも本当の意図に注目するべきでは?」


「本当の狙いは、3コマ目までに繋がる目線をウソでリセットして、
 4コマ目の平坦なオチに着地させるものですよ」





t氏の言う内容は、よく分からないがすごい自信だ。
その言葉が呼び水になる。
私の中にも言うべきことが生まれてくる。



「『ポストモダンのポリアネス vol.2』にも書いたが、3巻P32での曲げパースの使い方は、夢から覚めた直後の現実感のなさを魚眼レンズ的に映し出している。t氏の言うように目線誘導も含めて、曲パースの使い方と効果には注目していくべきであろう」


残酷なウソが、ウソで、ウソになる。
これで本当に終わり。
長かった”4P25”とt氏を巡る旅の終わり。



one sunny day

ゆゆ式』への情熱を燃やし切って、
そして後には文章だけが残った。


t氏との会話が夢まぼろしであったとしても、
これさえ残っていればいい。


そしてまた私は思いを語るだろう。
或る、晴れた暖かい日に。





EDテーマ


Walking with the wind blowing on your face.
Walking towards the future.
Busy days with no compass to guide you.


After traveling to distant exotie countries...
You will return to where you belong, one sunny day.

                              (c) TYPE-MOON











夢だけど、夢じゃなかった。









*1:『マンガルカ vol.1』作者インタビューより。鈴木央ライジングインパクト』のような背景に憧れていたとのこと。

続・ゆゆ式MANIAC 4P25 4日目 「カバンは扇子」

1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」

2日目 「0コマ目の想像力」

3日目 「4コマ漫画に色彩が生まれる瞬間、そしてそのフィードバック」


結局、某t氏に連絡は付かなかったので思い出しながら書いていく。

4P25 4日目 「カバンは扇子」

「俺が思いつくくらいだから既に30人は言ってると思うけど、」


また変な前置きをしてt氏が話し始めた。


「フィクションにおける女子学生のカバンは、落語の扇子と同じだって理論はそろそろ世間に認知されてもいいと思う」


少なくとも私は、その30人の言説には出会っていないようだ。
今回はすぐに理解できるものだが、新規性はそれなりにあるように思える。


t氏曰く、

  • 彼女たちが自然に持ち歩いているもの、それがカバン
  • そのため、キャラ付けの小道具として有効活用できる
  • むしろ登校・帰宅シーンでは持っていないほうが不自然なので画面内に描かざるを得ない。であれば、そこに工夫を入れ込むのは理に適うものだ

とのことである。

確かに、高遠るい著『シンシア・ザ・ミッション』でも鉄板を仕込んだ通学用カバンは、女子高生で不意の戦闘が予想されるシンシアが自然と持ち歩けるアイテムとして何度か活躍している。

また、カバンと言えば『けいおん!』シリーズでの演出は印象に残っている人が多いのではないだろうか。
律の通学カバンを背負うキャラ付けを始め、卒業組と梓との断絶の演出にも使われている。

けいおん!! 第24話の演出の解説 断絶の表現について - karimikarimi
http://d.hatena.ne.jp/karimikarimi/20100918/1284789298

下は劇場版での図。



上:劇場版の冒頭
下:「天使にふれたよ!」演奏会直前


話を4P25に戻そう。
この論自体は前々から考えていたものの、コマのショットがゆずこ達の持つカバンを基準に決められていたため、ちょうど関連性がありそうだから出てきたものらしい。2〜4コマ目は縁が両手で下に持つカバンを基準にしたらまた違うショットになっていただろうと指摘する。
ところで、私は今まで気にしたことがなかったが、縁がカバンを持つシーンを見てみると、3巻での2年生進級後は常に両手で下に持つ格好になっている。

4P25

(右上が1コマ目、以下、右下、左上、左下と続く)

1,2巻では下に持ったり右肩に下げたりと安定しないが、何か肩を大事にするように唯から言われたのかもしれない。

参考:http://blog.livedoor.jp/maizuru_baseball/archives/3720671.html

ゆゆ式』はあまり各個人の持つ道具ではキャラクターを主張しない作風*1だと思っていたが、カバンの持ち方に現れている部分があったと知って、自分の読み込みの浅さにため息が零れた。

余談

今日の記事のために劇場版けいおん!を見ていたら珍しいアイテムを見つけたので紹介しておく。
Rader SEED消しゴム

ケースの角が丸く切り取られていないが、配色を見れば間違いないだろう。
MONOでないところに渋さを感じた。
けいおん!と出てくる道具の関係性については、そもそも唯がギターにレスポールを選択するところからも色々と述べるものがあるが、それは音楽モノの宿命だとしても、澪のヘッドホン(AKG-701)や律のシャープペンシル(LAMY)を始めとして道具に拘っている作品であることが窺い知れる。
氷菓』にはRollbahnが出てきたので、京都アニメーションがそういう会社であるだけとも言えなくはないが。
(参考:http://ameblo.jp/mint-gre-en/day-20121002.html

けいおん!wiki 作中登場の小物他
http://www42.atwiki.jp/keionbu/pages/19.html

古典部シリーズ 氷菓 wiki 作中登場の小物他
http://www34.atwiki.jp/kotenbu/pages/16.html

ちなみに私は、消しゴムはフォームイレイサーかAir-IN派である。



宣伝

4P25の効果なのか、微妙に売れてます。ありがとうございます。
ポモアネスの通販は以下のリンクからどうぞ。

vol.2
http://alice-books.com/item/show/1677-2


vol.1
http://alice-books.com/item/show/1677-1






・・・・・・

明日が最終日。

でもt氏と話したことは今日の分で終わりじゃなかっただろうか。
自分が語りたいこと、語るべきことを何か忘れてしまっているような気がする。

なぜ私は明日まで4P25が続くと考えていたのだ。


思い出せない。思い出せない。







次回、テーマは「」






1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」
2日目 「0コマ目の想像力」
3日目 「4コマ漫画に色彩が生まれる瞬間、そしてそのフィードバック」


最終日 http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130222/1361537609

*1:おそらく唯一の例外としては、まんがタイムきらら2012年9月号掲載分に出てきた縁の犬の足あと柄のスマホケースが挙げられるのではないだろうか。

続・ゆゆ式MANIAC 4P25 3日目 「4コマ漫画に色彩が生まれる瞬間、そしてそのフィードバック」

1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」 :http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130218/1361197953
2日目 「0コマ目の想像力」:http://d.hatena.ne.jp/esuji5/20130219/1361284397

3日目です。前の2日で力を使いすぎたために今日は縮小更新で行きたいと思います。

4P25 3日目「4コマ漫画に色彩が生まれる瞬間、そしてそのフィードバック」

「この場面って夕方だと思いますけど合ってますか?」

もちろん某t氏の発言である。
そうだと思います、と前置きしてパラパラとページをめくる私。

「そうですね、この後3人で買い物に行ってるので夕方でしょう」

もちろん、この会話をするまでもなく、4コマ目のゆずこのセリフは
「(夕日を浴びて振り返っている私は)いい感じじゃなかった?」」
と読み解くのが自然だと思われるので、時間が夕方だとはなんとなく分かることである。

4P25

(右上が1コマ目、以下、右下、左上、左下と続く)

そういえば、この3人は家が高校から同じ方向かつ電車や自転車によらない登下校であるにも関わらず、朝に一緒に投稿してくる場面はあまりないなあと1秒ほど考えていると、t氏が口を開いた。


「じゃあ、これ、2コマ目で漫画に色が着いたんですね」



え、あ、はい。

t氏の言葉に頭の処理能力が追いつかない。
しかし、改めて夕方の情景を思い浮かべながら4P25を見ると、不思議なことにゆずこの周りの白地部分が、夕焼けで雲が赤く染められており、トーン部はまだ青空の残っている部分のように見えてくるではないか。
なるほど、これが「色が着いた」ということか。

さらにそこから「4コマ目のキラキラ演出でそれもリセットしてオチに繋げてるんだ」という発言も飛び出したが、どうやら彼の頭の中では、2コマ目に色彩が生まれ、3コマ目に引き継がれ、4コマ目でゆずこが再度振り向くまでのアニメーションを処理し、最後にアニメの『Aチャンネル』のような色と模様でのオチ演出が付いたという流れが一瞬で組み上がったようだ。

(参考画像:アニメ『Aチャンネル』より)

つまりは、4つのコマから、音声と動きだけでなく、色彩とカメラワークまでも補完したということだ。アニメーションとはなんたるかを理解し、そのすべてをきちんと把握しようとする姿勢にただ脱帽した。
もちろん、それを想起させるに足る描写をした4P25もまた大変に優れた一本であることが逆説的に言えるだろう。

・・・4月からのアニメが非常に楽しみになってくるではないか(ハードルを上げる奴)。


ちなみに、t氏の発言は以下の様に止めどなく続いていたことをここに記しておく。
「そうなると、また1コマ目を見た時にも色が着いて見えますよね。読み返すとフィードバックするものですね。ここは色というより入光の演出の方が合うから・・・・・・そして0コマ目が・・・・・・」



また、本作での色彩と言えば、ゆずこ達3人はそれぞれピンク、青紫、緑寄りの黄色っぽいやつ(萌黄色?)が目と髪に鮮やかな色が設定されている。そしてこれは作中でもそのままの色で認識されていることが3巻P23のゆずこの赤い目のネタ、4巻P57の縁=青紫のネタから分かる。『マンガルカ vol.1』の作者インタビューから3人の髪の色についてはインスピレーションそのままに設定した結果、特別感が出たものだという。これだけだと、だからどうしたという話なのでポモアネスvol.2には収録されなかったが、せっかくなので書き留めておく。
私はゆずこ達3人のリアリティ(実存感)について「Twitterでいつもつぶやきを読んでるけどフォローされてないしReplyも送ったことがない人」レベルのものを感じている。「初音ミク並みのリアリティ(実存感)」と言ってもよいかもしれない。どっちもどっちだろ、という意見はさておいて、髪の色の鮮やかさに実際に存在していそうな感覚はあまり関係してこないのかもしれないと疲れた頭でなんとなく思った。もしくは鮮やかだからこそ実存感を高めるのか。答えを出すための元気は今はない。


あまり縮小した気がしないけど今日はここまで。
次回は「カバンは扇子」を予定。


宣伝

説明略


http://alice-books.com/item/show/1677-2

vol.1
http://alice-books.com/item/show/1677-1



そういえば、WEBスナイパーさんの
コミティア103で買った本を紹介する企画でポモアネスvol.2を取り上げて頂きました。
http://sniper.jp/011review/0119others/201323comitia103.html

[作者は物狂いシリーズ][熱狂的なファン]というタグ付けと

謎のデータから、物語要素、演出論、寄稿文に至るまでどれも無駄に凝っている。アニメが開始されると、原作知名度が飛躍的に高まるとは、筆者も確信しているが、その時にこうした熱狂的ファンブックの存在が察知されるのかどうか。興味深く見守りたい。

という紹介文を頂きました。ありがとうございます。



・・・・・

t氏に確認したいことがあったが連絡が付かなかった。
世界線が変わるわけでもなし、明日にしよう。





1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」
2日目 「0コマ目の想像力」
4日目 「カバンは扇子」