マンダリンオレンジ in hatenablog

esujiがアニメ・漫画について書くブログ。はてなダイアリーから引っ越してきました

心のケアの地図と「対話」の重要性を知る読書メモ とゆゆ式

12月あるある、シンプルに忙しい。こんにちは、私です。

今年も早いものでゆゆ式Advent Calendarの季節がやってきたと思ったら過ぎ去っていました。オープニング記事はなんとか書いたのですが、それに付随する記事が書けていなかったのでなんとかしました。1万文字を超えているので全然間に合う感じではなかったですね。というわけで、ゆゆ式Advent Calendarの空いていた7日目の記事として出します。

adventar.org

今年もご参加・ご視聴ありがとうございました!

この記事はどんなものか

普段から読書をするときにゆゆ式とつながる観点を考えながら読んでいます。今年は年初から周辺の人が心のバランスを崩しがちで、接し方などを考えるのに良さそうに感じた東畑開人著「雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら」(以下、「雨の日の心理学」と略します)を読み始めました。これが非常に示唆に富む本でして、そこから、心のケアに関する本を色々読んでいたら、その地図や、「対話」の重要性も整理していきたくなって、この記事は書かれています。

去年の記事では作品を読むときのテンションに関する話もあり、ゆゆ式を読むことによってケアされる領域がその地図のどこかに置かれるのではないかという発想も含まれています。

esuji5.hatenadiary.jp

最初にまとめ

  • 心のケアは専門的な機関でのみ行われるものではない
    • 日常生活の中で誰かと会話するだけでもケアされている
  • ケアはニーズを満たす、セラピーはニーズを変容させる
    • ケアが先にない状態でのセラピーは暴力に感じる(心理的安全性のようなもの?)
  • ヘルス・ケア・システム理論では民間セクターの領域が広い
    • 風邪を引いて急に病院には行かない
  • 「晴れの日」は相手の心がわかるとき(世間知・熟知性)。ここでは素人同士の会話で心が癒やされる
  • 「雨の日」は相手の心がわからないとき。ここでは普段のやり取りでも相手を傷つけてしまう(うつ状態の人に「がんばれ!」と言ってしまう)
    • そこで専門セクターの処置が必要になってくる
      • 専門セクターでは投薬治療、カウンセリング、オープンダイアローグなどが行われる
  • カウンセリング、オープンダイアローグ、それぞれの目標に「対話を続けること」がある
  • 人の話を聞くには、まず自分の話を聞いてもらう必要がある
  • 対話とは相手を変えるためじゃなく自分側が変わるためにする、わかろうとすること
  • これらを踏まえてゆゆ式ではどんなコミュニケーションが行われているのかを見る

参考文献

この記事は以下の書籍から着想を得て、共通するエッセンスをまとめ、つなぎ合わせることを通じて書かれています。起点となり、幅広い内容が書かれている「雨の日の心理学」だけでも読んでいただけるとより理解が深まると思います。

1. 心のケアの主体と領域:専門家だけのものではない

1.1 ヘルス・ケア・システム理論と民間セクターの広さ

心のケアと聞くと、多くの人は病院やカウンセリングルームといった専門的な場所を思い浮かべるかもしれません。しかし、実際には私たちの心の健康の大部分は、もっと身近な場所で支えられています。

ヘルス・ケア・システム理論によれば、健康に関するケアは大きく三つのセクターに分かれています:

  • 民間セクター:家族、友人、同僚など日常的な関係性の中でのケア
  • 専門家セクター:医師、カウンセラーなど専門家によるケア
  • 民俗セクター:伝統的な治療者や宗教的指導者によるケア

雨の日の心理学 P26より

このうち、民間セクターの領域が圧倒的に広いのです。私たちは風邪をひいてもいきなり病院には行きません。まず家で休んだり、家族に相談したり、市販薬を試したりします。心の問題も同様で、日常生活の中での会話や支え合いが、実は最も重要なケアの基盤となっているのです。

1.2 「心のケアの主たる担い手は素人である」

臨床心理士の東畑開人氏は、この事実を端的に表現しています:「こころのケアの主たる担い手は素人である」

友人との何気ない会話、家族との食事の時間、職場での雑談。こうした日常的なやり取りの中で、私たちは知らず知らずのうちにケアし合っています。誰かの話を聞くこと、自分の話を聞いてもらうこと。この相互的なプロセスが、専門家による介入が必要になる前の段階で、多くの心の問題を予防し、解決しているのです。

この視点は、心のケアを「特別なもの」「専門家のもの」という枠から解放し、日常生活の中に位置づけ直します。

2. 「晴れの日」と「雨の日」:心がわかるとき、わからないとき

2.1 「晴れの日」:世間知が機能する領域

東畑氏の著書『雨の日の心理学』では、人間関係を「晴れの日」と「雨の日」というメタファーで表現しています。

「晴れの日」とは、相手の心が比較的わかる状態を指します。ここでは世間知(ローカルな知恵)が機能します。「それ、つらいよね」という共感や、「少し休んだら?」という常識的な配慮が自然と通じ合います。

この状態では、私たち素人同士の会話でも十分に心が癒やされます。相手の状況を理解し、適切な言葉をかけることができる。この熟知性に基づくコミュニケーションが、日常的なケアの基盤となっているのです。

2.2 「雨の日」:世間知が通用しなくなるとき

しかし、すべての状況が「晴れの日」とは限りません。「雨の日」とは、相手の心がわからなくなる状態です。

うつ状態の人に「がんばれ!」と励ましてしまう。善意で言った言葉が相手を深く傷つけてしまう。これは言った側の悪意によるものではなく、世間知が通用しない状況で、普段通りのやり取りをしてしまった結果なのです。

この「雨の日」の状態では、私たち素人による日常的なケアだけでは不十分です。ここで初めて、専門セクターの処置が必要になってきます。投薬治療、カウンセリング、オープンダイアローグといった専門的なアプローチが、世間知の限界を補う形で機能するのです。

3. ケアとセラピーの峻別:安全な基盤があってこその変化

3.1 ケアとセラピーの違い

心のケアを考える上で、最も重要な区別の一つが「ケア」と「セラピー」の違いです。東畑氏はこの二つを明確に峻別します。

ケア (Care) セラピー (Therapy)
傷つけないことを最優先する 傷つきと向き合うことを促す
相手のニーズをみたすこと ニーズを変更することを目指す
依存を引き受けること(お世話) 自立を促すこと

ケアは、放置すれば溶けてしまう雪だるまを守るように、傷つきやすい状態にある人を支えるための「積極的な努力」です。単なる不干渉(ほっとくこと)ではありません。

一方、セラピーは、人が自身の内面にある傷つきと向き合い、変化していく力を引き出すプロセスです。

3.2 「ケアが先でセラピーが後」という順序の重要性

この二つの関係性において最も重要な原則は、「ケアが先でセラピーが後」という順序です。

東畑氏は明確に述べています:「ケアがないところでのセラピーは暴力になる」

安全な環境が確保され、依存が受け入れられるという信頼(ケア)があって初めて、人は自身の内面にある傷つきと向き合い、変化していく力(セラピー)を得ることができるのです。これは、現代で言うところの「心理的安全性」にも通じる概念です。

この順序を無視した介入は、善意によるものであっても、相手を追い詰め、かえって状況を悪化させる危険性を孕んでいます。

4. 「聞く」ことの循環:つながりを生むエンジン

4.1 人の話を聞くには、まず自分の話を聞いてもらう必要がある

東畑氏の『聞く技術 聞いてもらう技術』が明らかにした最も重要な洞察の一つは、「聞く」という行為の循環的な性質です。

人が他者の話を聞けなくなる根本的な原因は、多くの場合、技術の欠如ではありません。その人自身が「聞いてもらえていない」という孤立した状態にあることに起因します。心に余裕がないとき、私たちは他者の言葉を受け止めるスペースを失ってしまうのです。

この洞察は、決定的な循環構造を示唆します:誰かの話を聞くためには、まず自分の話が誰かに聞かれている必要がある

自分が聞いてもらえているという安心感が、他者の話を聞くための土台となります。この「聞く⇄聞いてもらう」の健全な循環こそが、良好な人間関係を維持し、コミュニティのウェルビーイングを支える基盤なのです。

4.2 「孤立」から「孤独」へ

この循環が機能不全に陥ると、人は「孤立」の状態に陥ります。東畑氏は、破壊的な「孤立」と創造的な「孤独」を区別します。

  • 孤立:心の中に自分を責めたり攻撃したりする「悪しき他者」が渦巻いている状態
  • 孤独:心の中にぽつんと一人でいられる安全な「個室」が確保された状態

話を聞いてもらうことで、心の中の悪しき他者は現実の穏やかな他者に置き換わり、人は「孤立」から「孤独」へと移行できるのです。この移行があって初めて、人は落ち着いて自分自身や他者と向き合うことができるようになります。

4.3 専門家の役割:「通訳」としての機能

「晴れの日」と「雨の日」の間、世間知と専門知の間には、しばしば深い「谷」が存在します。

東畑氏の連載『贅沢な悩み』では、この「心」と「社会」の間に存在する谷が描き出されます。例えば、「中学受験の失敗」という出来事は、社会的には生存を脅かす危機ではなく「贅沢な悩み」と見なされるかもしれません。しかし、当事者の心にとっては、「切実な地獄」でありうるのです。

この谷を橋渡しするために、専門家は「通訳」としての役割を果たします。

専門家(カウンセラー)はまず、孤立し、誰にも理解されなくなった本人の言葉(心の言語)を、評価や解釈を挟まずに言葉通りに「聞く」。そして、その切実な内容を、周囲の人々が持つ「世間知」の世界で理解できる言葉へと「翻訳」し、つなぎ直すのです。

これにより、本人は再び身近な人たちに「聞いてもらえる」存在となり、「聞く⇄聞いてもらう」の健全な循環が再開され、回復のプロセスに乗ることができるのです。

5. 専門セクターでの対話実践:カウンセリングとオープンダイアローグ

5.1 共通する目標:「対話を続けること」

専門セクターでのアプローチには様々なものがありますが、カウンセリングとオープンダイアローグに共通する重要な目標があります。それは「対話を続けること」です。

東畑氏は著書『カウンセリングとは何か』の中で、「カウンセリングの本質は人が変化するということにある」と述べつつも、その変化は「地道な試行錯誤の繰り返し」であり、見守られながら流れる時間の蓄積によってもたらされると指摘します。

オープンダイアローグも同様に、結論や解決策を急ぎません。精神科医斎藤環氏は、「対話の目的は、対話それ自体である」という原則を強調します。「変えようとしていないからこそ変化が起こる」という逆説が、このアプローチの核心にあります。

5.2 「わからない」という立場の重要性

対話を続ける上で、最も重要な姿勢の一つが「わからない」という立場です。

精神科医の森川すいめい氏は、対話において「わからない(Not Knowing)」という立場が重要であると指摘します。他者を完全に理解することはできず、他者は常に自分の想像を超える存在である。同様に、自分自身であっても完全に理解することはできず、変化し続ける存在である。

この「わからない」という立場は、一見すると無力に思えるかもしれません。しかし、実はこれこそが対話を継続するための出発点なのです。

5.3 「わかる」ことの危険性:時を止める行為

森川氏は、「わかる」という状態は、時が止まったことを意味すると指摘します。

「相手はこういう人だ」と決めつける(わかったつもりになる)ことは、対話の終わりを意味します。対話が止まると、相手を脅威と見なし、防御や攻撃につながり、事態が悪化する可能性があります。

斎藤環氏も「わかったつもりにならない」という原則を強調します。診断名やレッテルを貼る行為は、相手を理解したかのような錯覚を与えますが、それは相手から未知の存在としての「他者性」を奪い去ることに他なりません。

相手を既知のカテゴリーに押し込めてしまえば、そこに驚きや発見はなく、真の対話は生まれ得ないのです。

5.4 オープンダイアローグの基本原則

オープンダイアローグは、「ケアが先でセラピーが後」という原則を極めて洗練された形で具現化しています。まず、すべての声が尊重され、誰もが安心して言葉を発することができる安全な場(ケア)を構築することに全力を注ぎます。

その核心的な特徴:

  1. 開かれた対話:困難に直面している本人やその家族、関係者、そして複数の医療者が円形になって座り、全員が対等な立場で対話に参加します。「本人のいないところで本人のことを決める」という構造を徹底的に排除します。

  2. 「わからない」という立場:専門家は安易に相手を「わかった」と診断したり解釈したりしません。これは、早急な解釈というセラピー的「暴力」を拒絶し、「傷つけないこと」というケアの姿勢を専門家が体現するものです。

  3. 計画を立てない:対話は事前に計画されたものではなく、その場で有機的に生まれるものとされます。決まった議題やゴールを設定せず、参加者の発言から自然に会話が展開していくプロセスを信頼します。

  4. リフレクティング:対話の途中で、医療者チームが本人たちの前で、話を聞いて感じたことや考えたことを語り合います。これは、専門家が持つ一方的な「パワー」を透明化し、指示や助言といったセラピー的介入の前に、まず安全な対話の空間を確保するための構造的なケアです。

6. 対話の本質:相手を変えるのではなく、自分が変わる

6.1 対話とは「わかろうとすること」

これまで見てきたように、対話の本質は相手を「わかる」ことではなく、「わかろうとすること」にあります。

この微妙な違いが決定的に重要です。「わかる」は到達点であり、そこで対話は終わります。しかし「わかろうとする」は継続的なプロセスであり、対話を生き続けさせます。

互いに想いを言葉にし、影響を受け合い、変化していく。このプロセスこそが対話なのです。

6.2 対話は相手を変えるためでなく、自分が変わるために

多くの人は、対話や説得によって「相手を変えよう」とします。しかし、真の対話はその逆です。

対話とは、相手を変えるためにするのではなく、自分側が変わるためにするものです。

相手の言葉を真摯に聞き、その世界観に触れることで、自分の見方が変わる。自分の前提が揺さぶられる。この自分自身の変化こそが、対話がもたらす最も重要な成果なのです。

そして、不思議なことに、自分が変わると、相手との関係性も変わります。関係性が変わると、相手も変わっていきます。「変えようとしていないからこそ変化が起こる」という逆説は、ここに根ざしています。

6.3 「聞く」と「聴く」の違い

東畑氏は、「聞く」と「聴く」という二つの言葉の違いを指摘します。

  • 聴く:語られていることの裏にある気持ちに触れること
  • 聞く:語られていることを言葉通りに受け止めること

一般的には「聴く」方が高度な技術だと思われがちです。しかし東畑氏は、「心の奥底に触れるよりも、懸命に訴えられていることをそのまま受けとるほうがずっと難しい」と述べます。

相手の痛切な訴えを、解釈や判断を挟まず、ありのままに受け止める。この「聞く」という行為こそが、対話の真の出発点となります。

7. これらを踏まえて:ゆゆ式のコミュニケーション

7.1 ゆゆ式における「聞く⇄聞いてもらう」の循環

ここまで、心のケアの地図と対話の重要性について見てきました。では、これらを踏まえて、ゆゆ式ではどんなコミュニケーションが行われているのでしょうか。

ゆゆ式の三人(ゆずこ、縁、唯)の関係性には、「聞く⇄聞いてもらう」の健全な循環が見られます。どんなささいな話でも、三人は互いの言葉を受け止め合います。

7.2 「わからない」を受け入れる姿勢

ゆゆ式のコミュニケーションで特徴的なのは、相手を「わかったつもり」にならないことです。むしろ、「わからなさ」を楽しんでいるようにすら見えます。

相手の発言に驚き、不思議がり、問いかける。この「わからない」から始まる好奇心が、対話を継続させています。

7.3 ケアとしてのゆゆ式

ゆゆ式を読むことによってケアされる領域は、まさにこの「日常的な対話の循環」に関わる部分ではないでしょうか。

誰かの話を聞いてもらえる安心感。自分の言葉が受け止められる体験。相手を「わからない存在」として尊重しながら、それでもつながり続けること。

これらの体験を、読者はゆゆ式を通じて追体験し、心の中に「孤独」の安全な個室を確保できるのかもしれません。

7.4 変化しないことの価値

さらに、ゆゆ式には「変化」を目指さない姿勢もあります。三人の関係性は、劇的に発展したり、問題を解決したりすることを目指しません。

ただ、日常を丁寧に重ねていく。6.2節にありますが、この「変えようとしない」姿勢が、逆説的に、読者の心に穏やかな変化をもたらすのではないでしょうか。

コラム:少年漫画的セラピーとの対比

一方で、少年漫画などでは劇的な変化が描かれることがあります。例えば『僕のヒーローアカデミア』5巻の轟焦凍くんの話などは、完全にカウンセリング的な構造を持っていますし、他の登場人物たちもセラピー的な「殴り合い」を通じて答えを見つけ、成長していきます。

しかし、これは「少年漫画だからよい」のであって、生身の人間である私たちが、安全な基盤(ケア)なしにこうした激しいやり取りを行うことは、普通の人にはおすすめできないと思います。ケアなきセラピーは暴力になり得る、という原則はここでも重要です。

僕のヒーローアカデミア』はコミックシーモアにて現在無料で20巻まで読めますので、ぜひチェックしてみてください。

www.cmoa.jp

おわりに:日常に根差した希望

心のケアとは、特別な技術や専門知識だけで成り立つものではありません。それは、日常生活の中での対話、聞くこと、聞いてもらうことという、極めて当たり前の営みの中に根ざしています。

「ケアが先でセラピーが後」という原則、「聞く⇄聞いてもらう」の循環、「わからない」という立場から始まる対話。これらはすべて、孤立から抜け出し、誰かとつながり直すための、現実的で地道な道筋を示しています。

ゆゆ式が私たちにケアの体験を与えてくれるとすれば、それは作品の中に、こうした対話の原則が静かに息づいているからかもしれません。

変化は、劇的な一瞬に起こる奇跡ではなく、「地道な試行錯誤の繰り返し」であり、見守られながら流れる時間の蓄積によってもたらされます。その時間を、私たちはゆゆ式と共に過ごすことができるのです。

筆者による補足と再度のまとめ

この記事のナンバリングされた章から上の章までは、読書メモをNotebookLMで作って、レポートやスライドを出力させたものをPDFにしてClaude Sonnet 4.5に「最初にまとめ」部分までを渡して書かせたものです。各書籍に共通して見えるものはあるものの、一本の流れとして再構築するのに苦労していたので非常に助かりました。ゆゆ式に関しても意外とそれらしいことを書いていて驚きです。

ゆゆ式とのつながりをちゃんと考える

読書メモをまとめながら思っていたことは、「この内容はゆゆ式にどれくらいつながるのだろうか。作品内で行われているのは対話というより会話なのでは?」ということなのですが、「わかる」だけで調べてみても意外とやり取りが多く、その内容を考えてみるのは意外と面白そうでした。 例えば「単純なわかる」が巻次が若い頃に多かったり、ゆずこが変なことを言い出すことが多いので「わかる」のセリフ数は縁さん・唯ちゃんに偏っていたり、(1巻28ページ、103ページ、3巻13ページ、4巻91ページ)

「わからなくていいことを『わかる』」のが面白さとして成立していたり、(4巻87ページ、6巻61ページ)

その逆にわからないことが面白さとして成立していたりとバリエーションがあります。(5巻82ページ、8巻61ページ)

起き抜けには調子が良くないかもと感じていた唯ちゃんが、ゆずこたちと過ごす中で自然と調子を取り戻す描写が見事な回もまたこの読書メモ内容に沿ったものです。(14巻103ページ、右上から読みます)

ケアが満たされて回復している(14巻104ページ)

生成AIとの関連を考える

生成AIに関しては各書籍では言及がなかったので、記事中でも特に触れてないのですが、現状で普通に考えれば相談相手やオープンダイアローグの模擬として使えそうと思うのは当然でしょう。例えば、こちらの記事では、それらを考慮したうえで『アーサークラインマンの「ヘルスケア・システム」理論で言えば、AIは民間セクターよりもさらに内側にある、という表現をすることができる』と触れられています。これからの使われ方にも注目したいところです。 note.com

私自身も対話出来てないと感じることが多いですが、出来ることをやっていこうと思う年末です。 最後にお節介かもしれませんが、明日からの行動を変容できるポイントをClaude Opus 4.5に教えてもらいましたので、これを貼って記事を締めたいと思います。ここまで読んでいただいてありがとうございました。

明日から行動を変えられる5つのポイント
この読書メモから得た知見を日常に活かすために、すぐ実践できる行動をまとめました。

1. まず「聞いてもらう」を確保する
誰かの話を聞こうとする前に、自分が話を聞いてもらえる相手・場所を持っているか確認しましょう。
家族、友人、同僚、あるいは生成AIでも構いません。「聞く⇄聞いてもらう」の循環を意識することで、心に余裕が生まれます。

2. 「がんばれ」の前に「つらいよね」
相手が「雨の日」にいるかもしれないと思ったら、アドバイスや励ましを急がず、
まずは「つらいよね」「大変だったね」と受け止める言葉を選ぶ。ケアが先、セラピーは後です。

3. 「わかった」と言いたくなったら立ち止まる
相手の話を聞いて「ああ、わかった」と思った瞬間こそ要注意。
「わかったつもり」は対話の終わりを意味します。
「もう少し聞かせて」と問い返すことで、対話を続けましょう。

4. 日常の雑談を「ケア」として意識する
何気ない雑談、食事中の会話、LINEの短い返信。これらはすべて民間セクターのケアです。
「特別なことをしなくても、誰かとつながっているだけでケアは起きている」と認識するだけで、日常の価値が変わります。

5. ゆゆ式を読む/見る
ケアの循環が自然体で描かれている作品として、ゆゆ式は「ケアの追体験」に最適です。
疲れたとき、心の個室が欲しくなったとき、三人のやり取りを眺めてみてください。

ゆゆ式にも触れてくれてサンキュー

ゆゆ式 Advent Calendar 2025 オープニング記事

ご無沙汰しております、私です。 今年も早いものでAdvent Calendarの季節がやってきました。

adventar.org

#ゆゆ式ac で記事や感想を投稿していくので、こちらもチェックしてください。 https://x.com/hashtag/%E3%82%86%E3%82%86%E5%BC%8Facx.com

ゆゆ式』にとっては、2008年の連載開始からは17年目、2013年のアニメ初回放送からは12年目。このAdvent Calendarも2014年の初回から12回目になります。

今年は、三上小又先生の体調などから、作品にとって初めての休載がありつつも、15巻が発売に合わせて大久保瑠美さん・種田梨沙さん・津田美波さんの3人によるボイスコミックが公開されるなど嬉しい驚きの多い年でした。

今年もいろいろありました

  • 17年間の連載で初めての休載

    7月号の告知の際に8月号、9月号での休載告知が出ました。

    あったけぇ…

  • まんがタイムきらら10月号で表紙

    休載からの復帰になる9月9日発売の10月号では、うさぎコスの3人が表紙を飾りました。この表紙絵が公開されてからはウサギパーカーのファンイラストが色々と出ておりインパクトあるものだったことが伺えます。

  • 15巻発売記念ストア開催

    AKIHABARAゲーマーズ本店7Fおよびオンラインにて、9/13–9/28の期間で開催されました。描き下ろしのジャージメイド衣装が可愛かったですね。イラストはゆずこたちとお母さん先生の4人分のみだったのですが、それを補完するようにファンイラストで千穂たちのジャージメイド姿が描かれたのも印象的でした。

    12月下旬から通販での一般発売もあるそうです。

  • 15巻発売!

    めでたい、ありがたい

  • 15巻発売記念ボイスコミック公開

    15巻発売の9月27日から、毎日1本、全15本が公開されました。キャストはもちろんアニメ版と同じ大久保瑠美さん・津田美波さん・種田梨沙さんの3人。まったく時間の経過を感じさせない空気感がお見事でした。

    www.youtube.com

    私のお気に入りは、意外とスッと終わるこれです

    www.youtube.com

    15本まとめてみたい場合は、きらら&FUZちゃんねるのYouTube Shortsを開き『女子高生にボディガードが…』というタイトルをクリックして、その後は上にスクロールしていくと続けて見ていけるのではないかと思います。 www.youtube.com

    みんなで再生回数と高評価を伸ばしていきましょう!

    他の作品のショートもあるので、興味があればチェックしてみてください。

  • 日向縁バースデーミニストア開催

    インスタ風のアクリルカードがコミケでの発売時に買えなかったので、再販してもらえてありがたかったです。

おわりに

そんなわけで、17年目に入ってもなお供給が止まらない『ゆゆ式』。 このAdvent Calendarでは、15巻を読んだ感想や、お気に入りの回、あるいは今年あったゆゆ式関連の出来事についての思い出など、何でも募集しています。

本当は私の記事も今日出す予定だったのですが、諸事情で忙しすぎたので別日になります。他の方もカレンダーが空いていれば2回、3回と埋めてくださって大丈夫です!

ゆゆ式 Advent Calendar 2025 - Adventar

皆さんの愛のこもった記事をお待ちしております。 それでは、12月25日までよろしくお願いいたします。

ゆゆ式 Advent Calendar 2024のオープニングと作品に向き合うテンションについて

はじめに

ご無沙汰しております、私です。 今年も早いものでAdvent Calendarの季節がやってきました。

adventar.org

ゆゆ式』にとっては、2008年の連載開始からは16年、2013年のアニメ初回放送からは11年。このAdvent Calendarも2014年の初回から11回目になります。

日々、新しいコンテンツが出てきたりTwitterがXになったりした昨今ですが、連載はまだ続きそうですし、アニメ公式からも色んな供給をしていただけてますし、このAdvent Calendarにも参加していただける方々がいてありがたい限りです(まだまだ枠は空いてます!)

今年もいろいろありました

グッズ展開がアニメ側と原作側からで2回もあるのが謎に衰えない勢いを感じさせます。

本題:作品との向き合い方について

さて、今回お話ししたいのは『ゆゆ式』という作品に向き合うテンションについてです。 きっかけは、ゆゆ式に関して今年一番の反響があったと言ってもよい以下のツイートです。

この投稿に対して、多くの人々が『ゆゆ式』の魅力を言語化しようと試みました。しかし、それでもなお、その面白さを説明するのは難しいと感じます。

(わかったような顔でお茶を濁す筆者)

しばらくしてから気付いたことは、この投稿への反応として行うべきだったのは、「同じ作品でも、見る人の状態によってこれほどまでに受け取り方が変わるということ」について考えるべきだったということです。そこで本記事では作品と向き合うときのテンションについて考えていきたいと思います。

『花束みたいな恋をした』に見る典型例

辛いときにすべての作品を楽しめるわけではない問題を端的に表現しているのが、映画『花束みたいな恋をした』のとあるシーンです。仕事が忙しくなり趣味のことを生活の中で考えられなくなった主人公 麦と今まで通りの生活を続けられている絹が衝突します。

麦:「ゴールデンカムイも七巻で止まったまんまだし。宝石の国の話だって覚えてないし。いまだに読んでる絹ちゃんが羨ましいもん」
絹:「読めばいいじゃん。息抜きくらいすればいいじゃん」
麦:「息抜きにならないんだよ。頭に入らないんだよ。パズドラしか、やる気しないの」

この会話は多くの人の共感を呼びました。映画『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』 でも唐突にこの場面良かったよねというおじさんが出てくるくらい本当にいい場面だと思います。 仕事や人間関係で疲れているとき、「頭を使う」作品はむしろストレスになってしまう。そんなとき、麦にとってのパズドラのような「今までやってきた知識でそれなりに遊び続けられる」コンテンツが心の支えになるのです。

発端のツイートへの補足と「経口補水液説」

先の投稿者は、その後このような補足もしています:

この補足も示唆に富んでいます。この投稿への反応として、「健康なときには必要とされないが、具合が悪いときにはありがたい経口補水液のような存在」という表現が生まれ、『ゆゆ式』を始めとした美少女アニメ群を「経口補水液」とみなす表現は多くの共感を集めました。 togetter.com

受け手の状態分布と『ゆゆ式』の関係を考察する

しかし、「経口補水液」という表現は作品の一面しか表していません。実際には、前述のように作品を深く分析し楽しむ層も確実に存在するのです。 ここから、作品に向き合うテンションとして、「辛い」「そうでもない(中庸)」「積極的」のような高さ・低さが存在しており、それが作品の受け取り方と密接に関わっていそうだなと考えられます。今回の例で言えば、「中庸」の人には『ゆゆ式』の面白さが届きにくいのではないかと言えそうです。

感覚で言うと、テンションの高低をx軸、そこに属する人口をy軸に置くと正規分布のようなグラフになるのではないかと思っています。 テンションと分布のイメージ

娯楽との向き合い方は媒体によって異なる

私たちは様々な媒体で娯楽コンテンツに触れていますが、それぞれに適した「テンション」があるように思います。

例えば:

  • テレビ:気軽に楽しめるアニメやバラエティ
  • 配信:『地面師たち』のようなサスペンスや深夜に没入するドラマ
  • 映画館:クリストファー・ノーラン作品のような没入感の高い作品
  • 舞台・ライブ:その場の空気を共有する体験
  • ショート動画:スキマ時間に気軽に楽しむコンテンツ

『地面師たち』を見るような真剣なテンションで『ゆゆ式』は見ないでしょうし、TikTokを見る時のような軽いテンションでノーラン作品は楽しめません。そのときの気分・体調に合った作品を選ぶことが、実は非常に重要なのです。

テンション分布から見えてくるもの

一般的な作品は、多くの人が楽しめるよう、グラフの中央部分をターゲットにしています。例えば、テレビで放送されるアニメの多くは、「普通の状態」で楽しめることを前提に作られています。過度に分析的な視聴も要求せず、かといって心が疲れている状態でないと楽しめないわけでもない。そういった「バランスの取れた」作りになっているわけです。

しかし『ゆゆ式』は違います。

面白いことに、この作品は分布の両端に位置する人々に強く響く傾向があります。疲れ切って何も考えたくない人と、逆に様々な要素を分析的に楽しみたい人。一見すると正反対なこの2つの層に、同じ作品が異なる形で楽しみを提供しているのです。

ゆゆ式』の特殊性

具体的に見ていきましょう。この作品が「テンション分布」の両極端な層に強く響く理由は、以下のような二面性を持っているからです:

精神的に非常に疲れている人々(左端)にとって:

  • 優しい世界観が「経口補水液」のように効果的
  • キャラクター同士の関係性が安定している
  • 過度な展開や刺激がない
  • 日常の些細な出来事に寄り添える柔らかな空気感
  • 見ていて心が休まるテンポ感

そして同時に:

非常に分析的な視点を持つ人々(右端)にとって:

  • 作中の参照ネタの深さ(映画、小説、ゲーム、時事ネタなど多岐にわたる)
  • キャラクターの心理描写の緻密さ
  • 日常の切り取り方の巧みさ
  • 三上小又先生独特の構図やコマ割りの研究対象としての魅力
  • 15年以上の連載を経てなお保たれている作品の一貫性

このような二面性は、一見すると相反するものに思えます。分析的に楽しむための要素を詰め込みすぎると、癒やしを求める層には重たく感じられてしまう。逆に、優しさや穏やかさを追求しすぎると、知的好奇心を満たす要素が薄まってしまう。

しかし『ゆゆ式』は、この両立を絶妙なバランスで実現しています。それは、作品の本質的な部分に「自然体」があるからかもしれません。参照ネタも無理に押し付けず、心理描写も押しつけがましくなく、すべてが作品世界に溶け込んでいる。そのため、読者は自分の状態に応じて、作品の異なる側面を自然に受け取ることができるのです。

このような特徴を持つ作品は実は珍しく、それが『ゆゆ式』の独特な魅力の一つと言えるでしょう。作品が持つこの二面性は、決して矛盾でも欠点でもなく、むしろ人生の様々な場面で異なる形で寄り添ってくれる作品の懐の深さを示しているのかもしれません。

まとめ

  • 今年一番の反響があったツイートから、作品との向き合い方について考察しました

    • 同じ作品でも、見る人の状態によって受け取り方が大きく異なる
    • 特に精神状態が作品の楽しみ方に大きく影響する
  • 作品に向き合うテンションと人口は正規分布のような山なりに近い形で分布していると考えられます

    • 多くの作品は分布の中央(普通の状態)をターゲットにしている
    • しかし『ゆゆ式』は分布の両端に強く響く特殊な作品
  • ゆゆ式』の二面性:

    1. 疲れている人には「経口補水液」のような癒やしを提供
    2. 分析的な人には深い考察対象としての魅力を提供
  • この相反する二面性を自然な形で両立させているのが『ゆゆ式』の特徴

    • 参照ネタも心理描写も押しつけがましくない
    • 読者の状態に応じて異なる楽しみ方ができる
  • 結論として

    • 作品との向き合い方は、その時の精神状態に大きく左右される
    • ゆゆ式』は、その懐の深さゆえに様々な状態の読者に寄り添える稀有な作品である

参考

note.com

ゆゆ式Advent Calendar 2023のオープニングと固有名詞の使用状況の考察

忙しい人のためのまとめ

  • 今年もゆゆ式Advent Calendarが始まりました
    • まだまだ登録者募集中です!
  • 固有名詞や元ネタがありそうな箇所をまとめました
  • 現実世界と作品のリンクについて色々と考えさせられます
  • 難易度:Insaneと書くと人物の特徴を表現しうる
  • 連載15年の長さを色んなところで感じられて興味深かった

オープニング

ご無沙汰しております、私です。 今年も早いものでAdvent Calendarの季節がやってきました。 『ゆゆ式』にとっては、2008年の連載開始からは15年、2013年のアニメ初回放送からは10年の節目に当Advent Calendarも2014年の初回から10回目になります。

adventar.org

日々、新しいコンテンツが出てきたりTwitterがめちゃくちゃになったりした昨今ですが、連載はまだ続きそうですし、アニメ公式からも色んな供給をしていただけてますし、このAdvent Calendarにも参加していただける方々がいてありがたい限りです(まだまだ枠は空いてます!)

こういうのまとめたいなーっていうネタがありますので、参加を検討される方は自由に使ってください!

ゆゆ式』に関連して今年あったことを書きたいですが時間がないのでとりあえず箇条書きでご紹介!

  • 13巻発売!
  • グッズ色々出た!
  • AbemaTVでの情報処理部の特番!
  • Snow Man 佐久間大介氏による地上波テレビ番組、雑誌でのおすすめ漫画紹介があってありがたい!
  • 監督:かおり、脚本:高橋ナツコ、劇伴:sakai asukaというゆゆ式っぽい布陣のアニメ『星屑テレパス』が好評放送中!

固有名詞が本編に出てくることについて

今回はゆゆ式に出てくる固有名詞や元ネタがありそうな描写をまとめ、考察していきたいと思います。 そもそもの話として、フィクション中で現実世界の固有名詞やブランドを出すにはそれなりの制限があります。 現代日本でなければ存在し得ないものが中世欧州をモデルにしたような舞台にあったら、違和感が生まれるのは当然です。ただし、作品としてそのリアリティを許容できるかは別の問題なので、うまくコントロールするのが大事になるでしょう。

(直近では『葬送のフリーレン』に「ハンバーグ」が出てくるのはおかしいという論争がありました…) togetter.com

例えば、『ひだまりスケッチ』は美術をテーマにした作品なので、現実の美術史にまつわる人物や表現手法が出てくるのは自然です。沙英さんのように小説を書く人物がいるなら文芸方面の人物や作品が登場するのも当然に感じます。『星屑テレパス』はモデルロケットをテーマにした作品ですが、もし現実のそれらとは違う設計思想で飛ばそうと思えば、相応の知識なしには説得力のある描写はできないでしょう。ご注文はうさぎですか?』にスターバックスが登場したら、爆発させられるのではないとヒヤヒヤしてしまいます。

その点で、『ゆゆ式』は特に制約がないどころか、インターネットを用いて実存するサイトから調べ物をする情報処理部の活動まで存在することで、さらに現実に寄ってきているとも言えます。これまでの単行本13巻分で、情報処理部では50個くらい?のテーマを扱い、今回私がまとめた表には110個程度の描写が出てきます。この現実世界との繋がりの強さが、作品にリアリティを感じる大きな要因になっているのかもしれません。

情報処理部の活動が描かれた由来として、楽しいおしゃべりだけでなく、勉強になるようなことを織り込みたかったという三上先生の話がありました(出典忘れ…)。現実世界の固有名詞などを登場させることについては特に聞いたことがない気がしますが、連載の始まる2008年以前だと、アニメの『ぱにぽにだっしゅ!』や『らき☆すた』などが同様の手法を用いており、また三上先生と相方の弘崎真史さんとのサークルでは両作品の二次創作同人誌も出しているほどの影響度から、ここに起因しているのではないかと考えています。

さらに『ゆゆ式』においては、時系列についても理解しておくことが重要です。1巻〜3巻の途中までは、ゆずこたちが1年生の時系列ですが、3巻の43ページの話から唐突に2年生に進級します。

(03-045-4)
その後は2年生の3月まで進み、4月になると2年生の4月に時系列がリセットされます。ゆずこたちが岡野佳、長谷川ふみと仲良くなるのが5月なのでその関係性もリセットされることは特に重要です。 この時系列については、三上先生も気をつけて毎年ネタを考えているということで特に問題にならないのですが、2008年の連載開始から年月が経つうちにガラケーを利用している設定に無理が出てきたり、2008年以後に登場する固有名詞などが出てくるサザエさん時空とも呼べない特殊な時系列を形成するようになりました。 おそらく、作中に出てくる現実で最新のネタは2021年のものなので、「そこまでの知識をもってゆずこたちは会話してるのか?」という疑問は生じますが、読者側が考えてもしかたない気はします。三上先生には思うままにネタを振り続けてほしいですね。 ただ、時事ネタはさすがに劣化してそうだなとは思ったりなんだりです。

(対比として、映画『花束みたいな恋をした』には覚えきれないほどの固有名詞(小説、漫画、映画、お笑い芸人)が出てくるわ、押井守が本人役で登場してるわと、元ネタを知らなくてもある程度は楽しめる気もするしそうでもない気もするような仕上がりになっているので、興味がある方はぜひ観てください。個人的にはパズドラに関するシーンがグッときました(必ずしもパズドラである必要はないんですが…))

ゆゆ式に出てくるネタの解説まとめ

前置きが長くなりましたが、そんなわけで、13巻分を表にまとめてみました。情報処理部の部活中に出てくるものは除外していますが、説明されていない部分のネタもあるかもしれませんのでご注意ください(「ウリエリングするやつでしょ」など)。 また、スプレッドシートとして公開しているので自由に追記編集してください。

docs.google.com

本編に出てくるネタ 巻次-ページ 解説 ジャンル 参考
カール・ゴッチ 01-013 プロレスラーのカール・ゴッチ スポーツ
クローザー 01-016 野球の抑え投手 スポーツ 参考
ブルキャットソース! 01-018 ブルドックソース株式会社が販売するブルドックソース。「グ」ではなくて「ク」 特定の商品やブランド
後の先!! 01-032 武術・武道で相手が仕掛けてきた技に対応して技を出すこと。カウンター スポーツ
シャー芯の入れ物 01-039 特定できそうな形 特定の商品やブランド
ストーンコールド 01-054 プロレスラーのストーン・コールド・スティーブ・オースチン スポーツ
いやーシロディール広いわ 01-055 The Elder Scrolls IV: Oblivion』に登場するステージ ゲーム
じゃあ越中さんのモノマネであやまって! 01-057 プロレスラーの越中詩郎。テレビ番組『アメトーーク』の「越中詩郎芸人」でケンドーコバヤシが「やってやるって」という言動を強調したことから、その印象が強いようだ スポーツ
ガラケー 01-061,01-062 特定できそうな形 特定の商品やブランド
保健室の冷蔵庫に入れてきたアイス 01-064 ハーゲンダッツ。年代によってデザインが違うかも 特定の商品やブランド
Canvasノート 01-066 コクヨステーショナリーが販売するキャンパスノートのもじり。アニメでは制作会社のキネマシトラスをもじったCitrusノートになっている 特定の商品やブランド 参考
美術部の先輩 01-090 アニメ『ストライクウィッチーズ』に登場する魔法展開時のエーリカ・ハルトマンの髪型をモデルにしている? アニメ・漫画
なんだっけ…死刑? 01-093 漫画『がきデカ』で使用される一発ギャグ。縁が親戚の影響で古いネタを言うときがあることに繋がる 漫画
サスペンス映画カイザー●●っていう真犯人がいる 01-096 映画『ユージュアル・サスペクツ』 カイザー・ホゼという事件の黒幕が登場する 映画
チョコ 02-003 森永製菓が販売するカレ・ド・ショコラか 特定の商品やブランド
ちょうそかべ 02-044 戦国大名長宗我部元親(ちょうそかべ もとちか)の名字だけ思い出したと思われる 歴史
手首から糸が出たよ 02-045 スパイダーマン。糸を使ってビル街を飛び回るので楽しいかったかの会話に繋がる 映画
ダイバーが出てくるやつ 02-057 特定できそう
ねえねえうしくんうしくん 02-061 お笑い芸人 パペットマペットのネタ内で出てくる文言 テレビ
縁に付いてる虫 02-069 特定できそう 生物
地球のヘソ! 02-070 オーストラリアのエアーズロック 社会
地球の裂け目! 02-070 アイスランドシンクヴェトリル国立公園 社会
ナ●ススティック?ナイ●スティック食べまくる? 02-079 山崎製パンが販売するナイススティック 特定の商品やブランド
カロ●ーメイト 02-079 大塚製薬が販売するカロリーメイト 特定の商品やブランド
ガラスだよ〜こわれちゃうよぉ〜 02-090 光GENJIの曲『ガラスの十代』から? 音楽
チョ●パイは高いからーこっちのマシュマロ入ったのにする 02-107 チョコパイはロッテ、マシュマロ入りのエンゼルパイは森永製菓の販売 特定の商品やブランド
うま●ぼううまいー 02-107 やおきんが販売するうまいぼう 特定の商品やブランド
光るパジャマ 02-110 バンダイナムコが販売する蓄光塗料を用いて暗い場所で光るパジャマ。商標登録されている 特定の商品やブランド 参考
絶対に笑ってはいけないアサッシン 03-016 晦日にやっていた絶対に笑ってはいけないシリーズのもじり テレビ
薄いル●ンと鮮やか●パン 03-022 2nd seriesの赤ジャケットのルパンと1st seriesの緑ジャケットのルパン。劇場版『カリオストロの城』制作時は2nd放送時ですが緑ジャケットなのは…長くなるので調べてみてください アニメ・漫画 参考
サム・ライミ 03-037 映画監督のサム・ライミ 映画
マリカー 03-043 任天堂が発売する『マリオカート』シリーズの略称 ゲーム
HAL● 03-043 バンジー、343 Industriesが開発、マイクロソフトが発売したゲーム『HALO』シリーズ ゲーム
スマブラ 03-046 任天堂が発売する『スマッシュブラザーズ』シリーズの略称 ゲーム
い●はす!、いろ●す! 03-057,03-058 コカ・コーラ社が発売するいろはす 特定の商品やブランド
マミ●大好き! マ●ー大好き! 03-066 森永乳業が販売する森永マミー 特定の商品やブランド
ほっとも●と 03-086 持ち帰り弁当のチェーン店『ほっともっと』。ほっかほっか亭との分裂が2008年なのでけっこうタイムリ 特定の商品やブランド
ヨックモ●ク 03-086 お菓子の製造・販売を手掛ける株式会社ヨックモック 特定の商品やブランド
ドロップキック、どらごんすくりゅー 03-094 プロレス技 スポーツ
マーズアタ●ク 03-104 映画『マーズ・アタック』 映画
テッテレーーーーッ♪ 03-105 TV番組でドッキリが成功したときに流れる効果音。今だとフジテレビのドッキリGPなどで聞ける テレビ
魚の民ー? 03-108 居酒屋の魚民 特定の商品やブランド
アイス 2Lのでかいの 04-006 特定できそう 特定の商品やブランド
カ●トリーマウム 04-011 カントリーマアム 特定の商品やブランド
ヒラリと身をかわして栗をトンッてする 04-024 ヒラリー・クリントン 社会
Aの心臓とBの心臓 04-024 安倍晋三(第一政権時) 社会
歯ーみがいて 04-028 バラエティ番組『8時だよ全員集合』のエンディングでの加藤茶の掛け声の一部 テレビ
ディ●プリオ 04-029 俳優のレオナルド・ディカプリオ 俳優
サン●レッチェ広島 04-070 サッカーJリーグチームのサンフレッチェ広島 スポーツ
モン●ディオ山形 04-070 サッカーJリーグチームのモンテディオ山形 スポーツ
ウェントワ●ス・ミラー 04-076 俳優のウェントワース・ミラー。代表作に『プリズン・ブレイク』など 俳優
キャ●リン・ゼタ・ジョーンズ 04-076 俳優のキャサリン・ゼタ・ジョーンズ 俳優
レオポン 04-103 ヒョウの父親とライオンの母親から生まれた雑種 生物
探偵だ 05-067 名探偵コナンのOPナレーションで流れる「俺の名は工藤新一、探偵だ」のもじり。「俺は高校生探偵・工藤新一」のパターンもありそう アニメ・漫画
ペッペッペさん 05-082 漫画『少年アシベ』に登場するペッペッペさん アニメ・漫画
たらちねの 05-068 「母」にかかる枕詞である「たらちねの」 歴史
ボルタニン 05-102 鎮痛剤であるボルタレンのもじり 特定の商品やブランド
借りぐらしの 05-103 映画『借りぐらしのアリエッティ』のタイトルや内容から 映画
ドア・イン・ザ・フェイス 05-108 依頼や交渉において、最初に難易度の高い要求を相手に求め、それを一度断らせ、徐々に要求の難易度を下げていく説得法 その他
グングニル、ロンギヌス、とんぼきり 06-010 5文字の槍縛りで出てきたもの。北欧神話の主神オーディンが持つ槍、磔刑に処せられた十字架上のイエス・キリストの死を確認するためにわき腹を刺したとされる槍、室町時代に作られたとされ本多忠勝が愛用した槍。様々なフィクションにも登場する(それぞれファイナルファンタジーシリーズの召喚獣オーディンの槍、新世紀エヴァンゲリオン境界線上のホライゾンなど) ゲーム,アニメ・漫画・テレビ
マキ●マム 06-029 調味料のマキシマム。昨今のキャンプ飯ブームなどからローカル調味料とはいえない知名度になった気がする 特定の商品やブランド
水にぬれると増える 06-042 映画『グレムリン』に登場するモグワイに関する特徴 映画
全自動唯ちゃん。 06-049 アニメ『サザエさん』のトンチキエピソードで有名な全自動卵割り機から? アニメ・漫画
シベリアン、カナディアン、アルゼンチン 06-071 最初の2つは犬種を思わせ、最後のアルゼンチンはプロレス技のアルゼンチンバックブリーカーを想定させる スポーツ
シ●ライヒ 06-076 シュライヒが販売する動物などのフィギュアシリーズ 特定の商品やブランド
ギ●ザカード 06-104 TCGマジック・ザ・ギャザリングか? ゲーム
帰ってきたらもう 目がみっつ 07-016 『3×3 EYES』か『ドラゴンボール』の天津飯 アニメ・漫画
郭嘉 07-078 三国志に登場する武将 三国志
フラ●ス書院的ではない 07-081 出版社のフランス書院。官能小説を得意としている 特定の商品やブランド
トレ●ニングデイ 07-086 映画の『トレーニング・デイ』 映画
ス●レンジデイズ 07-086 映画の『ストレンジ・デイズ 映画
デイアフタート●モロー 07-086 映画の『デイ・アフタートゥモロー』 映画
サメとタコが合体した映画 07-088 映画の『シャークトパス 映画
兀突骨 07-090 三国志に登場する武将 三国志
オーザ●ク 07-098 ポテトチップス商品の『オーザック』 最近だと100円ショップやローソンのPBに売っている 特定の商品やブランド
毒手 07-105 漫画では『闘将!!拉麺男』(蛾蛇虫)、『魁!!男塾』(影慶)、『バキ』(柳龍光)あたりが有名 アニメ・漫画
天下三分の計 08-018 三国志に登場する戦略 三国志
ちょっと待つ方? 宇宙の方? 08-037 宇宙の方はその後の会話で『インターステラー』と特定できるが、ちょっと待つ方はよく分からなかった。当時、同時期に公開されていた映画一覧があれば分かりそう 映画
宇宙…そこは最後のフロンティア 08-040 スタートレック』のOPナレーションに出てくる有名な一節 映画
モー●ンフリーマンの宇宙ナレーションだよ 08-040 モーガン・フリーマン 俳優、代表作に『ショーシャンクの空に』(レッド)、『セブン』(ウィリアム・サマセット刑事)など。ちなみに彼が宇宙関連でナレーションをしている作品は映画『宇宙戦争』を指していると思われる 俳優 参考
朝起きたら 小説みたいなナレーション聞こえてきたらどうする? 08-049 ナレーションに従ったり逆らったりして進んでいくゲーム『The Stanley Parable』から ゲーム 三上先生のつぶやき
ロクサーヌ 08-087 異世界迷宮でハーレムを』に同名のキャラクターが存在しているが、雑誌掲載時期を考えるとゆずこがそれっぽい名前を出しただけのように思える その他
アトランティス 08-088 大西洋にあったとされる伝説の古代大陸 ファンタジー
扉絵のゆずこが球体関節に見える線を手に描いている 08-091 ゲーム『ブラッドボーン』の人形ちゃんっぽい? ゲーム
ガリバーみたいに? 08-102 ジョナサン・スウィフトの風刺小説『ガリヴァー旅行記』から縛られた状態のガリヴァーを指している ファンタジー
Insaneは? 09-019 ゲームの難易度で特に難しいものを指す。該当するゲームに『Gears of War』など ゲーム
ウリエリングするやつでしょ 09-038 4大天使を並べて表現している ファンタジー
走れ!(本の表紙) 09-070 モデルになった本がありそうだが、タイトルだけでは発見できず
ケプラー481郎が 09-082 宇宙っぽい名称にちなんでいそうなのでケプラー衛星からだろうか その他
ほそひねり 09-086 常盤堂製菓のひねり菓子 特定の商品やブランド 参考
果てしない欲求…、底のない穴のような、おやおや 10-010,10-015 ページをまたいでいるので分かり辛いが『メイドインアビス』のボンボルド卿か? アニメ・漫画
JJ・エイブラゆず 10-046 俳優であるJ・J・エイブラムスのもじり 俳優
それあんま入ってないやつ 赤いやつ! 白いチョコのも 10-064 モデルがありそうだが分からず 特定の商品やブランド
金色の夜叉 10-082 尾崎紅葉の小説『金色夜叉』かと思われるが、文脈的には他の意図があってもよさそう(モンスターハンターシリーズの金色ラージャンとか) 社会
かめのぞき色のブラ 10-087 瓶覗(かめのぞき)は、藍染の最も薄い色で、白に近い淡い青色 その他
モンテディオ山形10番より 10-090 4巻の海エピソード以来の再登場 スポーツ
容器に脳 10-097 SFなどで登場する脳だけで生きている状態。これの初出ってどのへんなんだろう。概念としては、いらすとやさんにあるくらいには一般的か ファンタジー 参考
SNSの闇! 10-109 SNSが広く一般に浸透したからこその一言で、連載の長さを感じさせる 社会
延々とおソバのおかわり出てくる拷問見てて〜 11-100 わざわざ書く必要もないかもしれないが、わんこそばを指している 特定の商品やブランド
ナポレオンの彼女 11-101 皇后ジョゼフィーヌ 歴史
仏教の空 11-108 「空」は梵語「シューニャ」の訳語で、よく「無」とも漢訳される 歴史
フェイスハガーのやり方 11-113 映画『エイリアン』シリーズに登場する生物。顔に張り付くやつ 映画
下天の内をくらぶるよね 12-028 「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」。人の世の50年間は天界の時間と比すれば夢幻のように儚いものだ、といった意味のことば。幸若舞『敦盛』の一節。 歴史 参考
うみんちゅTシャツ 12-048 「海人(うみんちゅ)」の文字がデザインされたTシャツの総称 特定の商品やブランド
そのうちさ学校にAI生徒きたりするかな 12-079 映画『アイの歌声を聴かせて』(2021年)の内容からか アニメ・漫画
ケンタウロス 12-112 ギリシャ神話に登場する半人半馬の怪物です。上半身は人間の姿で、下半身は馬の胴体と四肢を持つ ファンタジー
隕石が落ちるのが見えて… 13-015 裏山に関する話なので『MOTHER2』のオープニングか? ゲーム
3個に1個超すっぱいガム 13-040 明治チューインガム株式会社が販売する『すっぱいレモン・ぶどう・ソーダにご用心』シリーズ 特定の商品やブランド
マンドラゴラ 13-041 引き抜くと死ぬとされる植物、としてフィクションでは有名だが、実在するナス科の多年草で、地中海沿岸や中国西部に自生している ファンタジー
円卓、鳥スタン卿 13-066 アーサー王物語』に登場する円卓と円卓の騎士であるトリスタンのもじり ファンタジー

気になるやつのピックアップ

1つ1つを細かく解説すると時間がいくらあっても足りないので、まとめてみて気になった部分をピックアップしてご紹介します。

ジャンル別集計

それぞれのネタをざっくりとジャンル分けして、集計してみました。 一番多いのが「特定の商品やブランド」で、特に意味のなさそうな伏せ字とともに出てきます。我々の現実世界とのリンクが色濃く出ている部分と言えるでしょう。

(03-058,059)

次いで「映画」となっており、「俳優」と合わせるとさらに多く出てくる印象です。俳優の名前を使ったネタもすぐに通じているので、3人がよく一緒に映画を観ているのだなと感じさせます。

(04-076)
「映画」が情報処理部のテーマになったり(06-087)、唯の家で朝まで映画を見ていた描写があったり(07-087)、3人で映画を見に行ったり(08-037)と関連する場面も多いです。今だと、3本選ぶといってもサブスクで観るんだろうけど、願わくばいつまでもTSUTAYAとかで3人それぞれ1本ずつわちゃわちゃしながら選んでいてほしすぎます(唐突な願望)

次に来る「スポーツ」はプロレスとサッカー関連が多いです。三上先生はよくボクシングを観ている印象がありますが、3人の話には組み込みにくいのかもしれません(いきなりゆずこがシャドーボクシングをやるところくらい?)

(03-078-4)

次点で「ゲーム」「アニメ・漫画」となり、作者の趣味嗜好が現れやすい箇所かもしれませんが、三上先生がやっているような高難度系のものは作中にはあまり登場していない印象です。 ※2024/11/28追記:「高難度系」とは『Noita』や『Shadow Tactics』や『Desperados III』のシリーズなど

ファンタジーの常識が3人に共有されている

「ファンタジー」にジャンルを設定したものの中で、アトランティス、ガリバー、ケンタウロス、マンドラゴラなんかは、わざわざまとめに挙げるほどのものかとは思いましたが、自分がたまたま知ってることが他の人にとってはそうでもないこともあるだろうということで、できるだけハードルを低くしてみました。 円卓、鳥スタン卿、容器に脳、あたりはまあまあ知ってたり知らなかったりが出てきそうというところ。 「ウリエリングするやつでしょ」は、流れがすごすぎるので夏コミで出した本にも書いた内容を引用します。yyyyyyyyy

(09-038)

1コマ目で「ルシフェラーゼ反応」の語感のかっこよさについて触れ、2コマ目ではそれがキリスト教の悪魔・堕天使である「ルシフェル」を想起させるところから来ているだろうということに対応して天使の「ウリエル」(こちらはユダヤ教)をもじり英語の動詞の名詞化的な意味合いで「ウリエリングする」と続けます。さらに語尾を変えながら4大天使を出していき、「全員出た」で締めるのは、3人ともが4大天使の名前とルシフェルの対応をちゃんと知っていなければできないものです。

難易度:Insane

スマホを使わないで知らない街にバスで行くというゲームをしている際に難易度の一例として「Insane」が出てきます。

(09-019)
意味合いとしては「クリアがかなり難しい難易度」というものですが、普通に出すなら「Extreme」なんかが分かりやすいのではと思ってしまいます。当時(2016年)では対応するゲームは『Gears of War』、『World War Z』、『7 Days To Die』あたりでしょうか。こちらの方が読んでいて引っかかるくらいの表現になってちょうどいいという意図があったり、ゆずこらがこれらのゲームを遊んでいるという印象を付ける効果があるのかもしれません。例えばこれが「Lunatic」だと東方シリーズをやり込んでそうなイメージになってしまいます。 最近では、ソシャゲのブルーアーカイブの総力戦にもInsaneと名が付く難易度が出てきており、時代が追いついたと言えるのかもしれません。

時事ネタの劣化と新しい年代のネタ

前置き部分に書いた時事ネタの劣化と新しい年代のネタについてもう少し詳しく書こうと思います。

「ヒラリと身をかわして栗をトンッてする」「国務長官かっ!」(04-024-4)などの時事ネタは後から読むと分かり辛くなるものの筆頭ですが、このへん以外ではそんなになかったので一安心。劣化した時事ネタの辛さを味わいたい方は今から『ぱにぽにだっしゅ!』や『さよなら絶望先生』などを視聴すると感じるところが多いと思います。

年代の移り変わりを感じずにいられないのが作中でのスマートフォンの登場です。連載開始の2008年はちょうどiPhone 3Gが発売されたスマホ黎明期ですが、ご存知の通り、その後、爆発的に普及しました。作中では5巻63ページに縁のスマホとして初登場しています。(雑誌掲載時は2012年)

(01-061)
(05-063)

また、情報処理部で調べている内容は実際に存在しているページから反映されているようですが、ウェブアーカイブの常としてすでに存在していないページもいくつかありそうで、ゆずこたちの検索体験を我々が追体験できない場合も出てきているかもしれません。

キャンパスノートのデザインオマージュが登場する1巻も分かりやすく年代を感じる箇所です。キャンパスノートは年代でデザインが大きく変わっているのですが、1巻は2008年に゙雑誌掲載なので2000~2011年代のデザインです。2013年にアニメ化した際には、(年代としては新デザインに代わっているはずですが)同デザインを踏襲してCitrusノートになっています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/e/esuji5/20130513/20130513003923.jpg

参考:キャンパスノート|コクヨステーショナリー

前置き部分で、作中の現実とリンクした最新ネタは2021年のものと書きましたが、それが12巻の「そのうちさ 学校にAI生徒きたりするかな」というセリフが映画『アイの歌声を聴かせて』(2021年)の内容から来ているのではないかと思われるためです。次点では、単行本派にはネタバレになるので詳細は伏せますが、2017年に話題になったアニメも今年のまんがタイムきらら掲載分で登場しています。 ※2024/11/28追記:『異世界はスマートフォンとともに。』を想定していました(14巻37ページ)

まとめの再掲

そんなわけでまとめです。

  • 今年もゆゆ式Advent Calendarが始まりました
    • まだまだ登録者募集中です!
  • 固有名詞や元ネタがありそうな箇所をまとめました
  • 現実世界と作品のリンクについて色々と考えさせられます
  • 難易度:Insaneと書くと人物の特徴を表現しうる
  • 連載15年の長さを色んなところで感じられて興味深かった

ゆゆ式Advent Calendar 2022 1日目 オープニングと今年あったあれこれ

オープニング

今年もやってまいりました、ゆゆ式 Advent Calendarの季節ということで、恒例ながらオープニングを務めさせていただきますesujiです。

2014年から数えて9年目のこの企画ですが、今年も常連の方から新規の方まで、ゆゆ式に関するあれやこれやがまとまって見られると思うと楽しみですね。この記事を書いている時点では、まあまあ空いてますのでぜひ参加をご検討いただければと思います。前日の昼12時までに埋まってなければ2つ目以降の枠を取っていただいてもかまいません。また、完全に日が過ぎたところは好きに埋めてもらってもOKです。Twitter#ゆゆ式acというハッシュタグを使ってますので、ツイートに付けていただければ見に行きます。もちろん、感想なんかもこちらでつぶやいていただけると幸いです。

今年もネタの種類は絵でも記事でもプログラムでもAIお絵かきでも何でもOKです。もちろん、作品への敬意は忘れずにお願いします。

ゆゆ式 Advent Calendar 2022 - Adventar

今年、気になったゆゆ式に関するあれこれ

本当は今日の分の内容は別にあったのですが、家庭の事情やバルデア地方への旅やW杯面白すぎという事情が重なってしまったため、今日以降の枠でまた改めてお披露目しようと思います。 今年読んだ本で『会話を哲学する~コミュニケーションとマニピュレーション~』というものがあり、会話について色々と考えるきっかけになったので、これをゆゆ式に当てはめて思考する文章を書く予定です。「会話」というものについて、約束事を形成していく「コミュニケーション」と相手に行動を促す「マニピュレーション」とを分類することで実在の作品内のやりとりついてどのような企みが試みられているのかを解説していく内容で、正直すべての「会話」というものについて定義を当てはめられるモデルではなさそうと感じていますが、思考実験するには面白いと思います。作中ではとりあげるコミュニケーションについて詳細にやり取りを解説していて、迷子になることはないのですが、私の記事中ではそこまで詳細な解説は引用しないと思うので先に読んでおいてもらうと、分かりやすいと思います。

記事の予告で終わるのもアレなので、今年、気になったゆゆ式に関するあれこれを紹介しておきます。

にじさんじライバー 卯月コウによるゆゆ式紹介に界隈がざわつく

今年の3月末に、元にじさんじSEEDsメンバーでまんがタイムきらら作品を語る会という動画が上がりました。


www.youtube.com

数多あるきらら作品の中で卯月コウが選んだのはまさかのゆゆ式去年の記事ゆゆ式とVirtualYoutuberって親和性あると思うんですよねーと書いていた私としては、ほれ見たことかいとちょっとドヤ顔になりましたし、動画のコメントもゆゆ式に関するものが上に上がってきていて嬉しい限り。 紹介内容はゆずこたち3人に絞りつつポイントを抑えたもので感心してしまいました。 ところが、この動画の前フリが実は存在しており、ゆゆ式というよりはゆゆ式オタクに興味があったことに触れたまとめ動画があまりに良い完成度で、Youtubeの方と合わせて、こちらの動画もぜひ見ていただきたいです。「適合しきった後の もう… なんでもないシーンは格別だね」は本当に名言。

その後のタイミングで、ゆゆ式への言及はあまりなさそうな感じですが、またぜひ語ってほしいところです。

株式会社マリカー任天堂の訴訟判決にゆゆ式が役立っている説を検証する

当該箇所がゆゆ式3巻P43にあり、雑誌掲載時は平成22年(2010年)の4月号のためタイミングが一致する、というもの。

結局のところ、詳細な判例には採用されたセリフが具体的に載っており、ゆゆ式3巻でのものではなかったため違ったらしいという結末でしたが、これをKMCのSlack内で進めていたら乗り気で調べてくれたid:pastakと『聖☆おにいさん』のセリフな気がするとヒントをくれた人と電子コミックスで買って実際に見つけてくれた人がおり2日くらいで解決したスピード感がちょっと面白かったです。詳細な経緯はこちらの記事にまとまっているのでぜひ読んでみてください。 blog.pastak.net

リコリス・リコイル放送終了後も元の放送時間に放送の幻覚を見る人々が現れだし、そういえばゆゆ式も…と話題に上がる

惜しまれつつ1クールを走りきったアニメ『リコリス・リコイル』ですが、放送終了後も実況難民が発生し、似た状況が長く続いたゆゆ式について触れるつぶやきをいくつか見かけました。 そういえばまだ実況は続いているのでしょうか…答えは#yuyushikiを覗いてみてください。

2022年にゆゆ式パペット理論をしっかり語るスペイン語の動画が出てきて、なんで?となった

ゆゆ式パペット理論はアニメ放送の2013年から存在する「ゆずこと縁は唯の頭の中にだけ存在するイマジナリーフレンドであり、ゆゆ式という作品は、唯がリハビリをする中でパペット人形として操るゆずこと縁とのコミュニケーションを描いた作品と見る」理論である(詳しい定義はもうちょっとあるのかも)。実際に「ゆずこと縁のパペットを持つ唯」という図は原作の扉絵とアニメのアイキャッチで存在するところから生まれたと考えられ、その奇抜さから変に語られ続けている理論である。 2013年時点でのまとめ記事は今でも調べれば出てくるが、一発ネタで理論としては当然弱い言説であったが、2022年になぜか説得力を持たせたようなスペイン語での動画が出てきている(詳細未視聴)。

なんで?

まとめ

今年もやっていきましょう

ゆゆ式 Advent Calendar 2022 - Adventar

武道、武術のYouTubeチャンネルが盛り上がっている件

謎のLT会用の記事です。

概要

  • 格闘技では朝倉未来のチャンネルが有名だが、2020年3月に矢地祐介チャンネルにジークンドーマスターの石井東吾が出演しワンインチパンチジークンドーの理合を伝えてバズる。
  • そこから様々な武道、武術の達人がチャンネルに登場するようになり盛り上がりを見せている
    • 合気道:疑わしさが吹き飛ぶ本物の達人いてます
    • ステマ:ロシアの格闘術
    • 影武流:500年間一子相伝で受け継がれてきた体術
    • カポエラ:日本もちゃんとした支部あります
    • 躰道:世界大会4連覇した先生が教える
    • イス軸法:立ち上がり方だけで体軸を作る
    • 纐纈先生:極真空手重量級世界チャンピオン
  • はじまりの動画

おもしろポイント

  • 全く違う出自の武道、武術でも体の使い方が共通している点が多い
  • 護身術に限らずイス軸法など日々の生活に活かせる知識が得られる

純度の高いおじさん

  • 達人とのコラボ動画を見続けて理合を理解し始めた視聴者を指して、矢地祐介チャンネルのスタッフが言った言葉
  • また、絵的には地味だが理合としてはすごいことが行われている様子を指して「純度が高い」「おじさんたちが酒を片手にこの動画見てるよ」というやりとりも一般化している

まとめ

  • 武道、武術のYouTubeチャンネルが盛り上がっています
  • ステマ、イス軸法あたりからやってみるのおすすめです

その他

ゆゆ式Advent Calendar 2021 1日目 ゆゆ式をざっくばらんに推してゆけという話

オープニング

今年もやってまいりました、ゆゆ式 Advent Calendarの季節ということで、恒例ながらオープニングを務めさせていただきますesujiです。

2014年から数えて8年目のこの企画ですが、今年も常連の方から新規の方まで、ゆゆ式に関するあれやこれやがまとまって見られると思うと楽しみですね。この記事を書いている時点では、25日が空いてますのでぜひ参加をご検討いただければと思います。ネタの種類は絵でも記事でもプログラムでも何でもOKです。

また、Twitter#ゆゆ式acというハッシュタグを使ってますので、感想やら記事やらのツイートに付けていただければ幸いです。

ゆゆ式 Advent Calendar 2021 - Adventar

今回は直前に出た12巻がまた素晴らしい出来で、Comic Fuzで毎月読むのとはまた違った感覚なのが不思議です。毎年、畳一枚くらいずつ世界観が広がっていってるんじゃないでしょうか、よくわかんない例えだけど。

ゆゆ式をざっくばらんに推してゆけ

さて、今回の本題ですが、1分でわかる要点まとめは以下です。

  • ゆゆ式を他人に勧めるのが難しい気がする
    • ストーリーと呼べるものはなく、女の子の掛け合いがメイン
    • 魅力を伝える・本質的なところの言語化が難しい、と感じてしまう
    • そのせいか、個人で深堀りできる評論や二次創作、今なお続くアニメのエア実況などがファン活動として隆盛してきた
    • 気がついたら12巻も出てて、追いかけにくいかも……
  • 一方で、ゆゆ式以降、きらら系作品はアニメを軸にファン層を広げてきた(と思われる)
    • きんモザごちうさNew Game!、まちカドまぞくを始めとして多くの作品が受け入れられてきた
    • ゆゆ式の面白さもすんなりと受け入れられる土壌ができてきたのではないか?
  • また、世はまさに大関係性時代である
    • きらら系作品に限らず登場人物の関係性を主題としうる作品が市民権を得てきたように感じられる
      • 筆者はちょっと触ったぐらいですが、伝え聞く話からシャニマスウマ娘あたりすごくないですか
  • そんなわけで、ざっくばらんにゆゆ式を勧めても普通に受け入れられる土壌ができているのではないでしょうか
  • 例えばどんな界隈に勧めてみるのがよいのだろうか
    • 「かわいい」「草」「てぇてぇ」で配信チャットが埋まるVTuberファンとかどうですか
    • メンバーの佐久間大介氏がゆゆ式大好きなので、Snow Manファンとかどうですか
  • どういう風に勧めるか
    • COMIC FUZでけっこうな分量がチケット制無料で読める
    • ふみおか回をピックアップして沼に引き込む
  • 推し情報を自動ツイートとかゆゆ式のデータベースとか技術で解決できるとこもやっていきたいですね
  • ゆゆ式をざっくばらんに推してゆけ

ゆゆ式を勧めるの難しい問題

2008年に連載開始、単行本が12巻目を迎えたゆゆ式ですが、その長さはもとより、魅力を伝える難しさからなかなか直接的に他人に勧めるのが難しいと感じたことはないでしょうか。

そう感じる点として以下が挙げられます。

  • ストーリーがなく、女の子の掛け合いで構成されている
  • それでも掛け合い自体が面白い、関係性や空気感、コミュニケーションの描写がすごいなど、色々説明したいけど上手く伝わるような言語化が難しい

ゆゆ式の民はゆゆ式のことを難しく考えがちで、その思考による出力は二次創作や評論などに向けられてきました。作品を知らない人向けというよりは、すでに魅力を知っている内側に向けてのものが多かったと感じています。 自分が難しいと感じているものは、他の人にも難しいと思われそう……という考え方が根底にあると思われます。

一方で、ゆゆ式以降、きらら系作品はファン層を広げてきた(と思われる)

※2021年の日常系・空気系作品!!みたいな記事を眺めていたら、作品定義の曖昧さに目眩がしてきたので、前述の箇条書き部分を再度記すに留めます

  • 一方で、ゆゆ式以降、きらら系作品はアニメを軸にファン層を広げてきた(と思われる)
    • きんモザごちうさNew Game!、まちカドまぞくを始めとして多くの作品が受け入れられてきた
    • ゆゆ式の面白さもすんなりと受け入れられる土壌ができてきたのではないか?

世はまさに大関係性時代

「関係性」という言葉はこの記事でも便利に使っていますが、ひとまず「登場人物同士の関係を表すものやコミュニケーションを描いたもの」くらいの意味合いとしておきます。 昨今は、きらら系作品に限らず登場人物の関係性を主題としうる作品が市民権を得てきたように感じられます。筆者はちょっと触ったぐらいですが、以下の2作品は印象的なことがあったのでご紹介します

  • ウマ娘

    • エロくない絵でも、見てもらえるという記事がとても興味深い話でした
    • 際どい絵を描かなくても、複数人物を配置し、その状況や背景を感じられるように描くことでより見てもらえるなったという記事
      • 特にこの作品の二次創作には「競走馬またはキャラクターのイメージを著しく損なう表現」を制限するガイドラインがあるため、コミュニティとしてもよりよい方に向かえた例と考えられます。
  • アイドルマスター シャイニーカラーズシャニマス

    • 流れてくる二次創作の話が非常に尖ったものが多く、逆説的に本編での描写の鋭さが伺えます
    • ゆゆ式単行本の帯には「ゆるい」って書かれがちだけど、コミュニケーションの鋭さは同等くらいあるんじゃないですか?
    • 七草にちかやノクチルメンバーの考察・二次創作をしている方々にふみおかをぶつけてみるとすごそう

そんなわけで、上記作品に限ったことではないですが、色んな人にざっくばらんにゆゆ式を勧めても普通に受け入れられる土壌ができているのではないでしょうか。

例えばどんな界隈に勧めてみるのがよいのだろう

共通項が多そうだったり関連する項目があるコンテンツのファンが良いかなと思いますが、その中でも個人的に触れている時間が長いものとの関連を見ていきます。

VirtualYoutuber(以下、VTuberと表記)

  • 2018年頃から台頭してきたコンテンツ
  • ライバー同士が仲良くしていると「てぇてぇ(尊い)」のコメントが付きがち
  • 他に頻出のコメントは「かわいい」「草」なので、全部ゆゆ式にありますみたいな関連は無理やり付けられる

ゆゆ式好きを公言していると言ってよいであろうライバーとしては郡道美玲先生が挙げられますが、「郡道先生が好きな漫画です」というと「エッチなやつ?」と思われる可能性が高く、また、「ゆゆ式にエロさがないとは言い切れないな……」という思考になってしまいスッキリと推しきれないので別口で攻めるのが良さそうではあります。

ゆゆ式はゆずこたちの日常の神切り抜きだから……(?)」みたいな感じでうまいこといかないですか? いかないですね。

ちなみに個人的な考えでは、ゆゆ式の民かつVTuberを見てる人は、生き様が普段の動画・配信内で溢れ出てるライバーが多いにじさんじ派なのではと思っています。この記事を書く直前にTwitterでアンケートを取っているのですが、ある程度それっぽい結果が出てきているようです。あくまで参考程度のものですが。

逆に、ゆゆ式の民にVTuberを勧めるとなると、にじさんじ所属、公式美少女錬金術師ライバー、アンジュ・カトリーナが良いと考えています。バーチャルキャストと二人きりで時間を過ごせるコンテンツ内で、2021年基準だとコンプライアンスが大丈夫か心配になるレベルの行動をし(ユメノグラフィアもANYCOLOR運営だしまあええか)、歌ってみた動画で550万再生を達成し、また雑談配信のネタに困らない程度の受難体質など単体でフックの効いたコンテンツを生み出せるライバーです。同期のリゼ・ヘルエスタ、戌亥とこの3人でコラボすることも多く、仲良く信頼しあっている様はゆゆ式の3人組を見ているような微笑ましさがあります。

余談ですが、登場人物と読者、ライバーと視聴者、という関係もいかに構築するか(知る→応援するに至るまでに何が起きているか)に同じ課題を持ってるような気がするので、それぞれの技法も比べてみると面白いかもしれません。

余談その2。にじさんじ非公式wikiというサイトはその記述量がすさまじく、インターネットの集合知とファンの熱量の掛け算で、ライバーの存在感をとても高めています。逆説的にゆゆ式非公式wikiを作って同じくらいの分量を記載したら登場人物の存在感を高めたり伝えやすくなったりしないかと考えてみましたが、それは単にゆゆ式本編のネタバレになるだけだなとというところに落ち着きました。

参考 アンジュ・カトリーナ (あんじゅかとりーな) - にじさんじ Wiki*

Snow Man

Snow Manはデビューまでの苦節が色々とあるせいか、メンバー同士の仲が良く、その関係性がファンの間でよく語られている印象です(テレビでの掛け合い、ライブでのMCなど)。近日公開される、実写版おそ松さんのキャストをメンバー全員で務めることが発表された際は、「関係性の作品と関係性のメンバーを掛け算するつもりかよ!!」と私のテンションがおかしくなっていました。

2:11からやる気ビームシーンがあるので見て

またまた余談ですが、三上小又先生はゆゆ式がもし落ち着くタイミングがあったら、Snow Manおよびその他ジャニーズ関連の公式コミカライズとかやったらめちゃ良い物ができそうな気がしています。よろしくおねがいします(?)。

どういう風に勧めるか

COMIC FUZでかなりの分量がチケットやコインを集めることで無料ですぐ読めます。

COMIC FUZ ゆゆ式のページ

最近リニューアルして読みやすくなったと思います。単行本収録の巻頭カラーページも読めるという神仕様なので、5巻の「無免」も確認できて捗りますね。

単体で威力の高い回や、ふみおか回をピックアップして沼に引き込む戦略が良さそうです。というわけで、以下、参考のリストです。リンクからうまく飛べなかったら、ログインするかゆゆ式の作品ページから遷移してください。

また、現代の読者の力量を信じるなら、4巻くらいをいきなり渡して読んでもらうのもいいかもしれません。パン人間を含めて良い回が揃っており貴重な海イベントも収録されている重要な巻です。

推し情報を自動ツイートとかゆゆ式のデータベースとか技術で解決できるとこもやっていきたいですね

最近はあまりTwitterに出没してなかったりで外向きアウトプットの敷居が高い気がするので、推し情報を自動でツイートする設定をしたり、情報を簡単に引っ張ってこれるゆゆ式データベースをいい加減に構築しきったりと技術で解決できるとこもやっていきたいですね。実際問題、これらのモチベーションはコミケで同人誌を出すのとセットになっていたため、コロナ禍でコミケがなくなったと同時に休止状態になっていました。今後はとりあえず開催されていきそうなので、夏コミ以降はまた元気にサークル出展を目指していきます。

ゆゆ式から技術者を育てたり、技術者をゆゆ式の民にしたりで、なんかこうコミック工学とかに携わるような人が出てきたりするとよいのではと常日頃思ってます。コミック工学については、以下のリンクにどんな研究がされているかがまとまっていますので興味があればご一読を。2019年くらいの内容なので最新版がどこかにあるかもですが。

https://www.ai-gakkai.or.jp/resource/my-bookmark/my-bookmark_vol32-no6/

ちなみに先日発売されたばかりのプログラミング初心者向の本があるらしいんですけどぉー、紹介しておきますねー

『スラスラわかるPython』の第2版が出て、4コマ漫画原作者になった?話 https://esuji5.hatenadiary.jp/entry/2021/11/16/013429

まとめ

ゆゆ式 ざっくばらんに 推してゆけ

12巻マジですごいと思うので、もうここからお勧めしてもいいのかもしれない気持ちになってきました。

ここ数年感じていたことを色々組み合わせて書いてみた内容となっており、裏付けとなるデータはなくて恐縮ですが少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

今後のゆゆ式 Advent Calendar 2021もお楽しみに。