マンダリンオレンジ in hatenablog

esujiがアニメ・漫画について書くブログ。はてなダイアリーから引っ越してきました

続・ゆゆ式MANIAC 4P25 最終日 「one sunny day」

1日目 「4コマ漫画のカメラワーク」
2日目 「0コマ目の想像力」
3日目 「4コマ漫画に色彩が生まれる瞬間、そしてそのフィードバック」
4日目 「カバンは扇子」



・・・・・・!


最終日を迎えた。
前後不覚の状態だが、文章は書かれなければならない。

某t氏とは、やはり連絡が取れない。電話もメールもSkypeTwitterも何も返ってこない。この世界からいなくなってしまったかのように思える。
あるいは私の方が消えてしまったか。

t氏とは何度か会ったこともあるが、その実存性は今は薄っぺらなものとなっている。



ふと、こんなことを思い出す。


ブギーポップの噂が女の子の間でだけ広まっていたように、Twitter全盛の現代においてブロガーの間でのみ広がる噂がある。

突然、現れてブログのネタに助言をくれる、詰まっていた案件へのアイデアをくれる。それを元に文章を書いていくと幸せが訪れるというものだ。

「幸せってなんだろう。アフィリエイトの収入が増えるとか?」

「それは十分に幸せなことじゃないか」

教えてくれた友人とそんな話をしたことを思い出す。
今はその記憶の確かさもよく分からない。

pursing my world

Show must go on,
文章は書き続けられなくてはならない。

でももう、言うべきことはない。
薄っぺらで嘘っぱちな世界で言いたいことなんてない。
そんな時にまたあの声が聞こえてきた。



「3コマ目でパースが曲がってるのは、上手くウソをついてハッタリ効かせてますね」

4P25

(右上が1コマ目、以下、右下、左上、左下と続く)


「本当はこの世界観がウソなんだって、背景だけが気付いてる」


「気付いてるから、自分が曲がってみせることで読者にも気付かせようとしている」


「フリーハンドの背景を作者がカッコイイと思ってる?*1
 そんな口先の言葉よりも本当の意図に注目するべきでは?」


「本当の狙いは、3コマ目までに繋がる目線をウソでリセットして、
 4コマ目の平坦なオチに着地させるものですよ」





t氏の言う内容は、よく分からないがすごい自信だ。
その言葉が呼び水になる。
私の中にも言うべきことが生まれてくる。



「『ポストモダンのポリアネス vol.2』にも書いたが、3巻P32での曲げパースの使い方は、夢から覚めた直後の現実感のなさを魚眼レンズ的に映し出している。t氏の言うように目線誘導も含めて、曲パースの使い方と効果には注目していくべきであろう」


残酷なウソが、ウソで、ウソになる。
これで本当に終わり。
長かった”4P25”とt氏を巡る旅の終わり。



one sunny day

ゆゆ式』への情熱を燃やし切って、
そして後には文章だけが残った。


t氏との会話が夢まぼろしであったとしても、
これさえ残っていればいい。


そしてまた私は思いを語るだろう。
或る、晴れた暖かい日に。





EDテーマ


Walking with the wind blowing on your face.
Walking towards the future.
Busy days with no compass to guide you.


After traveling to distant exotie countries...
You will return to where you belong, one sunny day.

                              (c) TYPE-MOON











夢だけど、夢じゃなかった。









*1:『マンガルカ vol.1』作者インタビューより。鈴木央ライジングインパクト』のような背景に憧れていたとのこと。